売上は伸びている。利益も一応出ている。借入の返済も、大きく遅れているわけではない。
それなのに、経営者の肌感覚として「思ったほど会社が強くなっていない」と感じる。そうした声を、実務の現場でしばしば耳にします。
その背景にあるのは、利益の金額だけを見て、その利益を生み出すためにどれだけの資本を使っているかを見ていない、という構造です。
たとえば同じ1,000万円の営業利益でも、3,000万円の資産で稼いでいる会社と、3億円の資産で稼いでいる会社とでは、経営の質はまるで違います。
同じ黒字であっても、売掛金や在庫が膨らみ、設備投資と借入返済で資金が詰まり始めている会社と、少ない資産で安定して現金を生み出している会社とでは、将来とりうる選択肢の幅が変わってきます。
この違いを捉えるための考え方が、ROICです。
ROICは、事業に投下した資本に対して、どれだけの利益を生み出しているかを見る指標です。大企業や上場会社で使われるイメージが強いかもしれません。しかし実際には、中小・中堅企業にとっても、設備投資、在庫、売掛金、借入、事業別の採算、不採算事業の見直しを考えるうえで、非常に有効な視点になります。
もっとも、中小・中堅企業がROICを使うにあたって、上場会社向けの高度な資本市場理論をそのまま持ち込む必要はありません。
大切なのは、「利益が出ているか」だけでなく、「どれだけの資本を使って、その利益を出しているか」を経営判断に組み込むことです。
本稿では、ROICの基本、ROA・ROEとの違い、中小・中堅企業での実務的な使い方、そして注意点や専門家とともに整理すべき論点を解説します。
ROICとは何か
ROICは、Return on Invested Capitalの略で、日本語では「投下資本利益率」などと訳されます。
基本的な考え方は、次のとおりです。
ROIC = 事業が生み出す利益 ÷ 事業に投下している資本
つまりROICは、「元手に対して、どれだけ稼いでいるか」を見る指標だといえます。
ここでいう「元手」とは、単なる資本金のことではありません。事業を動かすために使っている資本、すなわち売掛金、在庫、固定資産など、事業に投下されている資金全体を指します。
ROIC経営では、売上や利益のようなフローだけでなく、事業に投じられている元手との関係から「稼ぐ力」を見ます。利益額が同じでも、投下している資本が異なれば評価は変わる。だからこそ、フロー中心の経営から、資本効率を意識した経営へと視点を広げることが重要になります。
ごく簡単にいえば、次のような違いです。
| 会社 | 営業利益 | 投下資本 | ROIC |
|---|---|---|---|
| A社 | 1,000万円 | 5,000万円 | 20.0% |
| B社 | 1,000万円 | 2億円 | 5.0% |
営業利益だけを見れば、A社もB社も同じ1,000万円です。
ところがA社は5,000万円の元手で1,000万円を稼いでいるのに対し、B社は2億円の元手で1,000万円しか稼いでいません。この場合、A社のほうが資本を効率的に使って利益を生んでいると考えられます。
中小・中堅企業の経営では、どうしても売上や利益の増減に目が向きがちです。けれども、成長投資、設備投資、在庫の積み増し、売掛金の増加、借入の拡大を続けていると、利益は出ていても資本効率は悪化している、ということが起こります。
ROICは、その歪みを見つけ出すための指標です。
ROICの基本式
ROICの一般的な計算式は、次のように整理されます。
ROIC = 税引後営業利益 ÷ 投下資本
ただし、中小・中堅企業で実務的に使う場合、最初から厳密な定義にこだわりすぎる必要はありません。むしろ、自社の管理体制に応じて、継続して比較できる形に簡略化しておくことが大切です。
実務上は、次のように段階を分けて考えると使いやすくなります。
| 使い方の段階 | 分子 | 分母 | 向いている場面 |
|---|---|---|---|
| 簡易版 | 営業利益 | 運転資金+固定資産 | 中小企業の初期導入 |
| 実務版 | 税引後営業利益 | 事業用資産−営業負債 | 部門別・事業別管理 |
| 発展版 | NOPAT | 有利子負債+自己資本、または事業別投下資本 | 外部株主・投資家説明、M&A、IPO準備 |
厳密なROICでは、NOPAT、すなわち税引後営業利益を使うのが一般的です。
ただし、非上場の中小・中堅企業が、まずは資本効率という考え方を経営に取り入れる段階であれば、営業利益ベースでも十分に意味があります。
ここで重要なのは、計算式の細部よりも、次のような問いを持つことです。
- この事業は、どれだけの資本を使って利益を出しているか
- 売上を増やすために、売掛金や在庫を増やしすぎていないか
- 設備投資に見合うだけの利益が出ているか
- 低収益な資産を持ち続けていないか
- 部門別・事業別に、資本効率の差はないか
- 借入で資産を増やした結果、その返済負担に見合う「稼ぐ力」があるか
ROICは、単なる指標ではありません。経営者が「資金の使い方」を問い直すための視点なのです。
ROICで見る「投下資本」とは何か
ROICを理解するうえでつまずきやすいのが、分母である投下資本です。
投下資本とは、会社の事業に投じられている資本のことです。中小・中堅企業で実務的に見るのであれば、まずは次のように捉えるとよいでしょう。
投下資本 = 運転資金 + 事業用固定資産
運転資金は、主に売掛金、在庫、買掛金の関係で決まります。
運転資金 = 売掛金 + 在庫 − 買掛金
ここに、機械装置、建物、車両、システム、ソフトウェアといった事業用固定資産を加えると、事業にどれだけの資本が投下されているかが見えてきます。
| 投下資本に含める主な項目 | 経営上の意味 |
|---|---|
| 売掛金 | 売上は立っているが、まだ現金化されていない資金 |
| 在庫 | 将来の販売のために、先に固定している資金 |
| 固定資産 | 設備、建物、システムなど、事業能力を支える資産 |
| 買掛金 | 仕入先から一時的に資金を借りている効果 |
| 前払費用・未収入金等 | 事業上必要であれば、調整して考える |
| 遊休資産 | 原則として、事業別ROICでは分けて管理する |
貸借対照表は、資本の調達元と運用先を示す資料です。資産には流動資産と固定資産があり、資本がどこに使われているかをたどることで、会社の資金構造を把握できます。
ROICを見るときは、単純に総資産を分母に置くのではなく、「本業のために使っている資本」をできるだけ切り出すことが大切です。
たとえば、次のような資産には注意が必要です。
- 社長や役員への貸付金
- 使っていない土地や建物
- 長期にわたり滞留している在庫
- 回収見込みの低い売掛金
- 本業との関わりが薄い投資有価証券
- 稼働率の低い設備
- 事業別の使途がはっきりしない共通資産
これらを分母に含めたままROICを見ても、事業の本当の「稼ぐ力」は見えにくくなります。
むしろ、「なぜこの資産が残っているのか」「本業に使えているのか」「売却・回収・整理できないか」を検討するきっかけとして活用したいところです。
ROICの分子は「売上」ではなく「稼ぐ力」で見る
ROICの分子には、事業が生み出した利益を使います。
ここで気をつけたいのは、売上ではない、という点です。
売上が大きくても、粗利が低く、固定費が重く、在庫や売掛金が膨らむ事業は、資本効率が低い可能性があります。
中小・中堅企業でROICを実務的に使う場合、まずは営業利益を使うと理解しやすくなります。
営業利益は、本業から生まれた利益です。借入利息や特別損益、税金の影響を除いて、事業そのものの「稼ぐ力」を見やすいためです。
ただし、厳密には税引後営業利益を用います。外部株主や投資家に説明する段階、あるいはM&AやIPOを見据える段階では、税引後の利益、事業別の利益、そして資本コストとの比較まで整理する必要があります。
ROICの分子を考えるときは、次のような論点を確認しておきます。
| 論点 | 確認すべきこと |
|---|---|
| 売上総利益 | 粗利率は十分か。価格や原価に問題はないか |
| 営業利益 | 本業で利益が出ているか |
| 一過性損益 | 臨時的な利益・費用を除いた実力値はどうか |
| 本社費 | 事業別に、どこまで配賦するか |
| 税金 | 税引後で見た場合の収益力はどうか |
| 減価償却 | 設備投資の負担を適切に反映しているか |
| 資金回収 | 利益が現金として回収されているか |
損益計算書は、売上から費用を差し引いて利益を示す資料です。売上総利益、営業利益、経常利益といった段階利益に分けて見ることで、経営成績はぐっと理解しやすくなります。
ROICを使う目的は、「利益率が高いか低いか」を単独で見ることではありません。利益と投下資本を結びつけて、会社の資金の使い方が妥当かどうかを判断することにあります。
ROA・ROE・ROICの違い
ROICを理解するうえでは、ROAやROEとの違いも押さえておきたいところです。
| 指標 | 計算のイメージ | 何を見るか | 中小・中堅企業での使い方 |
|---|---|---|---|
| ROA | 利益 ÷ 総資産 | 会社全体の資産効率 | 総資産でどれだけ利益を出しているかを見る |
| ROE | 当期純利益 ÷ 自己資本 | 株主資本に対する利益率 | 株主・オーナー視点のリターンを見る |
| ROIC | 営業利益等 ÷ 投下資本 | 事業に投下した資本の稼ぐ力 | 事業別・投資別・資産効率の判断に使う |
ROAは、会社全体の総資産を分母にします。そのため、余剰現預金や遊休資産、投資有価証券なども含まれやすく、本業の効率性が見えにくくなることがあります。
ROEは、自己資本を分母にします。株主視点では重要な指標ですが、借入を増やすと自己資本に対する利益率が高く見える、という性質があります。つまり、財務レバレッジの影響を受けるわけです。
これに対してROICは、本業に投下されている資本に対して、事業がどれだけ利益を生んでいるかを見ます。だからこそ、事業別、部門別、投資案件別の判断に使いやすい指標になります。
ROICがROAより重視される理由のひとつは、事業に投下された資本と「稼ぐ力」の関係を、より直接的に把握しやすい点にあります。またROEは株主資本に対する指標で、財務レバレッジの影響を受けるため、事業そのものの稼ぐ力を見たい場面では、ROICのほうが適していることがあります。
中小・中堅企業では、次のように使い分けると実務的です。
- 会社全体のおおまかな効率を見るなら、ROA
- オーナーや外部株主へのリターンを見るなら、ROE
- 事業別・投資別の、資金の使い方を見るなら、ROIC
ROICは、会社全体を投資家目線で見るためだけの指標ではありません。経営者が、自社の事業と資産の使い方を冷静に見つめ直すための指標でもあるのです。
中小・中堅企業でROICを見る意味
中小・中堅企業がROICを見る意味は、主に5つあります。
1. 売上拡大の質を判断できる
売上が増えること自体は、もちろん悪いことではありません。
ただ、その売上を増やすために売掛金、在庫、人員、設備、借入が大きく膨らんでいるのであれば、その成長が本当に会社を強くしているのかを確認しておく必要があります。
売上が増えても、投下資本がそれ以上に増えていれば、資本効率はかえって悪化するからです。
| 状況 | 表面的な見え方 | ROICで見る論点 |
|---|---|---|
| 売上増加 | 成長しているように見える | 売掛金・在庫・設備投資に見合う利益か |
| 粗利低下 | 売上は伸びている | 資本を使って薄利になっていないか |
| 在庫増加 | 販売準備ができている | 売れ残りや資金固定化がないか |
| 売掛金増加 | 取引が拡大している | 回収期間が伸びていないか |
| 借入増加 | 成長資金を確保している | 返済原資を生む投資になっているか |
売上の成長が、資本効率を伴っているかどうか。これを確認することで、会社は「大きくなること」と「強くなること」を切り分けて考えられるようになります。
2. 設備投資の妥当性を検証できる
設備投資は、ROICに大きく影響します。
設備を取得すれば、固定資産が増えます。それと同時に、減価償却費、保守費、電気代、人件費、借入返済なども発生します。
設備が十分に稼働して利益を生んでくれればよいのですが、稼働率が低ければ、ROICは悪化します。
設備投資は、購入時だけでなく、償却、借入返済、稼働率、収益貢献まで含めて見る必要があります。投資判断にあたっては、損益計画と資金計画を一体で確認することが欠かせません。
ROICを使うと、次のような問いが立てやすくなります。
- この設備は、どれだけ投下資本を増やすのか
- 増える営業利益は、投資額に見合っているか
- 稼働率が下がった場合、ROICはどうなるか
- 設備投資によって、在庫や売掛金まで増えないか
- 既存設備を使い切ってから投資すべきではないか
- 外注、リース、中古設備、段階投資のほうが資本効率はよくないか
ROICは、設備投資を止めるための指標ではありません。その設備投資が、本当に会社の「稼ぐ力」を高めるのかを確認するための指標です。
3. 在庫・売掛金・固定資産の重さを見える化できる
中小・中堅企業では、利益が出ていても資金繰りが苦しい、ということが起こります。
その大きな原因が、在庫と売掛金です。
在庫は、売れる前に資金を固定します。売掛金は、売上を計上したあとも、現金化されるまで資金を固定します。固定資産は、長期間にわたって資金を固定し続けます。
ROICは、これらの資産がきちんと利益に結びついているかを確認する視点になります。
在庫管理では、在庫は利益の機会である一方、資金を固定化する資産でもある、という両面があります。適正在庫、滞留在庫、棚卸、在庫回転、評価、そして資金繰りへの影響を、あわせて見ていく必要があります。
たとえば、次のような状態はROIC悪化の兆候です。
- 売上は横ばいなのに、在庫が増えている
- 粗利率が低い商品ほど、在庫が多い
- 売掛金の回収サイトが長くなっている
- 稼働していない設備が残っている
- 古い事業のための資産が、残り続けている
- 本業に使っていない土地や建物がある
- 部門別に資産を追えていない
ROICを使うことで、貸借対照表のなかに眠っている経営課題を、見つけやすくなります。
4. 事業別・部門別の比較がしやすくなる
全社の利益だけを見ていると、どの事業が資本を効率的に使っているのかが分かりません。
売上が大きい事業が、必ずしも良い事業とは限らないからです。利益が出ている事業でも、多額の在庫や設備を必要としているなら、資本効率は低いかもしれません。
事業別ROICを見ると、次のような違いが浮かび上がってきます。
| 事業 | 売上 | 営業利益 | 投下資本 | ROIC | 経営上の見方 |
|---|---|---|---|---|---|
| A事業 | 5億円 | 3,000万円 | 1億円 | 30% | 高収益・高効率 |
| B事業 | 8億円 | 4,000万円 | 4億円 | 10% | 売上規模は大きいが、資本効率は低い |
| C事業 | 2億円 | 1,000万円 | 3,000万円 | 33% | 小規模だが、効率が高い |
| D事業 | 3億円 | △500万円 | 1億円 | マイナス | 撤退・再建の判断が必要 |
こうして並べてみると、売上規模だけでは判断できないことがよく分かります。
部門別採算では、全社利益だけを見ていても、改善すべき場所も、伸ばすべき場所も判断できません。部門別損益、共通費の配賦、直接利益、商品別・取引先別・プロジェクト別の管理を整えることが、事業判断の前提になります。
ただし、事業別ROICを使うには、部門別損益だけでなく、資産の帰属も整理しておく必要があります。
- 売掛金を、事業別に把握できるか
- 在庫を、商品別・部門別に把握できるか
- 設備を、どの事業で使っているか
- 共通資産を、どう扱うか
- 本社費を、どこまで配賦するか
- 事業責任者が管理できる範囲は、どこまでか
最初から完璧に分ける必要はありません。粗くてもよいので、事業別に投下資本を把握する。それだけで、経営判断の質は大きく変わります。
5. 金融機関・後継者・外部関係者への説明力が高まる
ROICを意識している会社は、金融機関や後継者、外部株主、買い手候補に対して、資金の使い方を説明しやすくなります。
金融機関は、単に担保だけで融資を判断しているわけではありません。事業内容、業績、今後の見通し、資金使途、返済原資などを、総合的に見ています。
設備投資や成長投資について、次のように説明できる会社は、対外的な信用力を高めやすくなります。
- この投資で、どの事業の投下資本がいくら増えるか
- その投資によって、営業利益がどれだけ増える見込みか
- 投資後のROICは、どの水準を見込むか
- 借入返済は、どのキャッシュフローで行うか
- 計画が未達のときには、どの指標で見直すか
- 既存資産の整理や在庫削減も、同時に進めるか
とくに、事業承継、M&A、外部資本、IPO準備といった局面では、単に黒字かどうかではなく、「資本をどのように使って稼いでいる会社なのか」が問われます。
IPOの本質を、自社株式を投資家に評価される商品へと育てることだと捉えるなら、管理体制や予算だけでなく、投資家にとって魅力ある「稼ぐ力」と成長ストーリーを説明できることが重要になります。
ROICは、外部に向けて会社の「稼ぐ力」を説明するための言語にもなるのです。
ROICを改善する2つの方向
ROICを改善する方法は、大きく分けて2つです。
- 分子を増やす
- 分母を小さくする、または効率よく使う
つまり、利益を増やすか、投下資本を減らす・有効活用するか、ということです。
| 改善の方向 | 具体的な打ち手 |
|---|---|
| 分子を増やす | 値上げ、粗利率の改善、原価低減、固定費の見直し、生産性向上、採算悪化取引の見直し |
| 分母を改善する | 在庫削減、売掛金の回収短縮、遊休資産の売却、低収益設備の処分、投資の抑制、資産回転の改善 |
ROIC経営では、短期的な改善アクションとして、不採算・低収益事業への抜本的な対応、事業部門の非効率な部分の改善、低収益資産の処分などが論点になります。
ここで気をつけたいのは、ROIC改善を、単なるコスト削減や資産圧縮と取り違えないことです。
在庫を減らしすぎれば、欠品が起こります。設備投資を抑えすぎれば、生産能力が不足します。人件費を削りすぎれば、現場力が落ちます。研究開発や新規事業への投資を止めれば、将来の成長余地が狭まります。
ROIC改善は、資本を使わない経営を目指すものではありません。資本を使うべきところに使い、使っても稼げていないところを見直す。それがROIC改善の本質です。
ROICツリーで改善点を分解する
ROICを経営に活かすには、ただ数値を計算するだけでは足りません。
なぜROICが高いのか、あるいは低いのかを、分解して捉える必要があります。
ROICは、次のように分解して考えることができます。
ROIC = 売上高営業利益率 × 投下資本回転率
つまりROICは、次の2つで決まるということです。
- 売上に対して、どれだけ利益を残せるか
- 投下資本を、どれだけ効率よく売上に変えているか
| 分解項目 | 意味 | 改善の方向 |
|---|---|---|
| 売上高営業利益率 | 売上に対する営業利益の割合 | 粗利改善、価格改定、原価低減、固定費の見直し |
| 投下資本回転率 | 投下資本が売上を生む効率 | 在庫回転、売掛金回収、設備稼働率、資産圧縮 |
ROICツリーを使うと、ROICが低い原因を分解できます。ひとくちにROICが低い会社といっても、その原因はさまざまだからです。
| 状況 | 主な原因 | 打ち手 |
|---|---|---|
| 利益率が低い | 価格が低い、原価が高い、固定費が重い | 値上げ、原価管理、固定費の見直し |
| 資本回転が低い | 在庫過多、売掛金の滞留、設備稼働率の低下 | 在庫削減、回収管理、設備活用の見直し |
| 両方とも低い | 低収益事業に資本が固定化している | 事業再構築、撤退・集中、資産処分 |
| 利益率は高いが回転が低い | 高付加価値だが、資産が重い | 設備稼働率、販売量、投資回収を確認 |
| 回転は高いが利益率が低い | 薄利多売 | 価格、粗利、顧客別採算を確認 |
ROICツリーは、経営者と現場が同じ目線で改善の論点を議論するための道具です。数字を見て終わるのではなく、改善活動へと落とし込むために使います。
中小・中堅企業でROICを導入する手順
ROICを導入するといっても、最初から高度な管理制度をつくる必要はありません。
中小・中堅企業では、次の順序で進めると、実務に乗せやすくなります。
ステップ1:全社ベースで簡易ROICを見る
まずは、全社の営業利益と事業用資産を使って、ざっくりとROICを見てみます。
簡易ROIC = 営業利益 ÷ 事業用資産
事業用資産は、次のように整理します。
- 売掛金
- 在庫
- 事業用固定資産
- その他、事業上必要な資産
- 必要に応じて、買掛金を控除
最初は厳密でなくて構いません。毎期、毎月、同じ考え方で見続けられること。それがいちばん重要です。
ステップ2:資産の中身を確認する
次に、分母である資産の中身を確認します。
- 売掛金は、回収できているか
- 在庫は、適正な水準か
- 固定資産は、稼働しているか
- 遊休資産はないか
- 役員貸付金や仮払金が残っていないか
- 本業との関わりが薄い資産はないか
この段階で、ROICの改善以前に、貸借対照表そのものの整理が必要になることがあります。
資金不足の原因を考えるときには、利益だけでなく、資産の資金化、在庫、売掛債権、使っていない資産の見直しなど、資産側から資金を生み出す視点も欠かせません。
ステップ3:事業別・部門別に分ける
全社ROICだけでは、どの事業が良いのかが分かりません。
そこで次は、主要な事業や部門ごとに、売上、利益、売掛金、在庫、設備を分けて見ていきます。
完全に分けられない場合でも、概算で構いません。重要なのは、次のような議論ができる状態にすることです。
- この事業は、利益率は低いが資本回転がよい
- この事業は、売上規模は大きいが在庫と設備が重い
- この部門は、固定資産を使っているわりに利益貢献が弱い
- この商品群は、粗利が低く、在庫も滞留している
- この取引先は、売上は大きいが、回収サイトが長く資金を圧迫している
ステップ4:投資判断に使う
ROICは、既存事業の分析だけでなく、新規の投資判断にも使えます。
設備投資、新規事業、M&A、拠点展開、システム投資などについて、投資後のROICを見ていきます。
- 投資後に、投下資本はいくら増えるか
- 営業利益は、いくら増えるか
- 投資後のROICは、改善するか
- 一時的にROICが下がる場合、いつ改善する見込みか
- 既存資産を整理してから投資できないか
- 借入返済を踏まえて、資金繰りは耐えられるか
投資予算と投資評価では、回収可能性、将来キャッシュフロー、シナリオ、優先順位、投資後のモニタリングを確認する必要があります。ROICは、その投資が投下資本に見合う「稼ぐ力」を持つかどうかを見るための補助線になります。
ステップ5:経営会議で継続的に確認する
ROICは、一度計算して終わり、というものではありません。月次決算、予実管理、経営会議のなかで、継続的に確認していく必要があります。
月次決算は、会社の最新の業績を見て経営に活かすための基礎です。経営者が会計を読める・使える状態になることで、数字を経営判断に反映しやすくなります。
経営会議では、次のような確認を行います。
- 営業利益は、計画どおりか
- 売掛金、在庫、固定資産が、増えすぎていないか
- 投資案件の成果は、出ているか
- ROIC悪化の原因は、利益率か、それとも資本回転か
- 次の投資は、どの事業に配分すべきか
- 低収益資産や不採算事業を、どう扱うか
ROICを経営会議に取り入れることで、会議は単なる売上・利益の報告から、資金の使い方を判断する場へと変わっていきます。
ROICを見るときの注意点
ROICは有効な指標ですが、万能ではありません。
使い方を誤ると、必要な投資を止めてしまったり、現場に過度な短期成果を求めてしまったりする危険があります。
注意点1:成長初期の事業は、短期的にROICが低くなりやすい
新規事業や成長事業では、先に投資が発生し、利益はあとから出てきます。そのため、投資直後のROICは、どうしても低くなりがちです。
この段階でROICだけを見て「効率が悪い」と判断してしまうと、将来の成長機会を潰しかねません。
新規事業や成長事業にROICを当てはめる場合は、短期の数値だけでなく、事業の特性、成長段階、将来の収益化時期を踏まえて扱う必要があります。
成長投資では、次のように見ていくべきです。
- いつまでを、投資先行の期間と見るか
- どのKPIが改善していれば、継続するか
- どの時点で、営業利益が出る計画か
- 投資後ROICは、何年で改善する見込みか
- 計画が未達のときの、撤退基準はあるか
ROICは、成長投資を否定する指標ではありません。成長投資を冷静に管理するための指標です。
注意点2:資産を削りすぎると、事業力が落ちる
ROICを上げるには、分母である投下資本を減らす、という方法があります。しかし、ただ資産を減らせばよい、というわけではありません。
在庫を減らしすぎれば、欠品によって売上機会を失います。設備投資を抑えすぎれば、品質や生産能力が落ちます。人材やシステムへの投資を削れば、業務が属人化し、成長の土台が弱くなります。
ROIC改善は、資産を持たないことが目的ではありません。必要な資産を持ち、不要な資産を減らし、保有する資産をより高く稼働させること。それが目的です。
注意点3:共通資産や本社費の扱いで、数字がぶれる
事業別ROICでは、共通資産や本社費をどう扱うかが問題になります。
たとえば、工場を複数の事業で使っている場合、固定資産をどの事業に配分するのか。本社人件費を、どこまで事業別の利益に含めるのか。倉庫、システム、管理部門の費用を、どう扱うのか。
ここを精緻にしすぎると、配賦ルールの議論ばかりになってしまい、肝心の経営判断に使えなくなります。
中小・中堅企業では、最初は次のような考え方で十分です。
- 直接ひもづく資産は、事業別に分ける
- 共通資産は、無理に細かく分けすぎない
- 意思決定に影響する、大きな資産から整理する
- 毎期、同じルールで継続的に比較する
- 配賦の正確性よりも、改善行動につながるかを重視する
指標は、厳密さだけでなく、使えることが大切です。
注意点4:税務・会計上の利益と、管理会計上の利益を混同しない
ROICで使う利益は、経営判断のための利益です。税務申告上の所得や、会計上の最終利益を、そのまま使えばよいとは限りません。
たとえば、次のような調整が必要になることがあります。
- 一過性の特別利益・特別損失
- 役員報酬の水準
- 関連会社との取引
- 遊休資産の売却損益
- 過年度の修正
- 通常の事業運営とは関わりの薄い収益・費用
- 税務上の処理と、管理会計上の見方の違い
税務・会計対応は、申告のためだけでなく、数字の信頼性、資金管理、外部への説明、経営判断の基礎にもなります。経営に使う数字と申告用の数字は、その目的の違いを理解したうえで接続することが重要です。
ROICを経営に使う場合は、「申告上正しい数字」と「経営判断に使える数字」を取り違えないように気をつける必要があります。
注意点5:ROICだけで、事業の撤退を決めない
ROICが低い事業は、見直しの対象になります。とはいえ、ROICが低いからといって、ただちに撤退すべきだとは限りません。
次のような事業は、短期のROICだけで判断すべきではありません。
- 将来の主力事業の候補
- 既存顧客との関係維持に必要な事業
- 他事業への送客・連携効果がある事業
- 技術、人材、ノウハウを蓄積する事業
- 地域や取引先との関係上、急には撤退できない事業
- 承継やM&Aのうえで、一定の意味を持つ事業
一方で、次のような事業は、ROICが低い状態を放置すべきではありません。
- 長期にわたって赤字が続いている
- 多額の在庫や設備を抱えている
- 将来の改善策が見当たらない
- 経営者や幹部の注意力を奪っている
- 他の成長投資を圧迫している
- 金融機関への説明が難しい
ROICは、撤退を機械的に決めるための指標ではありません。事業の継続、改善、縮小、撤退を検討するための、重要な判断材料です。
ROICを事業ポートフォリオに使う
ROICは、次の記事テーマである事業ポートフォリオの見直しにもつながっていきます。
事業ポートフォリオを考えるとき、売上規模だけで事業を見てはいけません。利益、資金、資本効率、成長性、リスクを組み合わせて見る必要があります。
ROICと成長性を組み合わせると、事業を次のように整理できます。
| 区分 | ROIC | 成長性 | 判断の方向 |
|---|---|---|---|
| 主力成長事業 | 高い | 高い | 優先投資、体制強化 |
| 安定収益事業 | 高い | 低〜中 | 維持・効率化・利益確保 |
| 改善対象事業 | 低い | 高い | 原価・価格・資産効率を改善して育成 |
| 見直し事業 | 低い | 低い | 縮小、撤退、売却、資産整理を検討 |
この整理によって、経営者は次のような問いを持てるようになります。
- どの事業に、人と資金を集中すべきか
- どの事業は、利益改善で残すべきか
- どの事業は、投資を抑えるべきか
- どの事業は、資産を回収すべきか
- 次の設備投資や採用は、どの事業に向けるべきか
事業ポートフォリオの判断には、部門別採算と資本効率の両方が必要です。売上規模だけでなく、利益、資金、資本効率、将来性をあわせて見ることが、投資配分や撤退判断へとつながります。
ROICは、事業を数字で見直すための土台になります。
ROICを金融機関説明に使う
中小・中堅企業では、ROICをそのまま金融機関への説明に使う機会は、それほど多くないかもしれません。
それでも、その考え方は非常に有効です。
金融機関が知りたいのは、おおむね次のようなことです。
- 借入金は、何に使われるのか
- その投資は、利益を生むのか
- 返済の原資は、何か
- 既存事業の収益力は、十分か
- 在庫や売掛金が、膨らんでいないか
- 設備投資後の資金繰りは、回るのか
- 経営者は、数字を管理できているか
ROICを意識している会社は、これらの問いに答えやすくなります。
単に「新しい設備を導入すれば売上が増えます」ではなく、次のように説明できるようになります。
- 投資額は、いくらか
- 投下資本は、どれだけ増えるか
- 営業利益は、どれだけ増える見込みか
- 投資後の資本効率は、どうなるか
- 在庫や売掛金の増加を、どこまで見込んでいるか
- 借入返済後の資金繰りは、どうなるか
- 計画が未達のときは、どの指標で見直すか
これは、金融機関への対応を「お願い」としてではなく、事業、数字、資金使途、返済可能性を説明する経営管理の延長として行うことにつながります。
ROICを社内管理に落とし込むときの現実的な水準
ROICを社内管理に取り入れる際、最初から全社に高度な資本効率管理を求めると、運用が重くなってしまいます。
中小・中堅企業では、次のような段階的な導入が現実的です。
| 段階 | 取り組むこと | 目的 |
|---|---|---|
| 第1段階 | 全社の簡易ROICを、年次・四半期で確認 | 資本効率の感覚を持つ |
| 第2段階 | 売掛金・在庫・固定資産を、月次で確認 | 分母の増減を管理する |
| 第3段階 | 主要事業別に、利益と資産を概算で分ける | 事業別の稼ぐ力を見る |
| 第4段階 | 投資案件ごとに、投資後ROICを確認 | 投資判断に使う |
| 第5段階 | 経営計画・予算・KPIに組み込む | 継続的な経営管理にする |
最初から複雑なシステムを入れる必要はありません。まずは、月次試算表、売掛金一覧、在庫一覧、固定資産台帳、借入一覧、部門別損益を整えること。それが何より重要です。
経理の業務フローや月次管理が整っていない状態でROICだけを導入しても、数字の信頼性が足りません。業務フローを理解し、資料や処理の流れを整えることは、適切な内部統制と全体最適化にもつながります。
ROICは、経理や財務だけの指標ではありません。営業、製造、購買、在庫管理、設備管理、経営企画まで、幅広く関わる指標なのです。
ROICが低いときに確認すべき実務チェックリスト
ROICが低い、あるいは悪化している場合は、次の順番で確認していくと整理しやすくなります。
| 確認領域 | チェック項目 | 主な対応 |
|---|---|---|
| 売上 | 売上数量、単価、顧客構成に変化はあるか | 価格改定、顧客別の採算管理 |
| 粗利 | 粗利率が低下していないか | 原価改善、仕入条件の見直し |
| 固定費 | 固定費が、売上規模に対して重くないか | 費用構造の見直し、生産性改善 |
| 売掛金 | 回収サイトが長期化していないか | 与信管理、回収条件の見直し |
| 在庫 | 滞留在庫、過剰在庫がないか | 在庫処分、発注管理の見直し |
| 固定資産 | 稼働率の低い設備がないか | 売却、転用、追加受注 |
| 借入 | 投資に見合う返済原資があるか | 返済計画、借入条件の見直し |
| 事業別採算 | 低収益事業が資本を固定していないか | 撤退・集中、事業再構築 |
| 投資管理 | 投資後の効果検証をしているか | KPI設定、月次モニタリング |
| 管理体制 | 部門別・資産別に数字を追えるか | 勘定科目、補助科目、部門管理の整備 |
このチェックは、経営者だけで行うものではありません。経理、現場責任者、営業、製造、購買、そして外部の専門家が、同じ前提で確認していくことが重要です。
ROICを導入するときに専門家が支援できること
ROICは、考え方そのものはシンプルです。けれども、実務に落とし込むとなると、いくつかの整理が必要になります。
とくに中小・中堅企業では、次のような課題がよく見られます。
- 月次決算が遅く、最新の利益が見えない
- 部門別損益がない
- 在庫の評価や滞留状況が分からない
- 売掛金の回収状況が一覧化されていない
- 固定資産台帳と現場の設備実態が合っていない
- 役員貸付金や仮払金が残っている
- 事業別に資産を分けられない
- 投資案件の事後検証がない
- 金融機関に説明できる投資計画がない
このような状態でROICだけを計算しても、経営判断には使えません。
専門家が支援できるのは、単にROICを計算することではありません。ROICを計算できるだけの数字の土台を整え、経営者が判断できる形に翻訳すること。そこに価値があります。
具体的には、次のような支援が考えられます。
| 支援領域 | 内容 |
|---|---|
| 月次決算整備 | 営業利益、部門別損益、資産残高を、タイムリーに把握する |
| 勘定科目・補助科目設計 | 売掛金、在庫、固定資産、事業別データを追えるようにする |
| 部門別採算管理 | 事業別・部門別の利益構造を整理する |
| 投下資本の整理 | 事業用資産、遊休資産、運転資金を区分する |
| 投資評価 | 設備投資、新規事業、M&Aの投資後ROICを試算する |
| 資金計画 | 借入返済、運転資金、投資資金を一体で見る |
| 経営会議資料 | ROIC、利益率、資本回転、KPIを、経営判断に使える形にする |
| 金融機関説明 | 資金使途、返済原資、投資効果を説明できる資料にする |
| 事業ポートフォリオ整理 | 低収益事業、成長事業、資産効率を比較する |
ROICは、経営者の判断を代行するものではありません。経営者が納得して資金配分を判断するための、材料です。
ROICは「会社を小さくする指標」ではなく、成長投資を強くする指標である
ROICという言葉を聞くと、効率ばかりを追い求め、投資や挑戦を抑え込む指標のように感じるかもしれません。
しかし、本来はその逆です。
ROICは、会社を小さくするための指標ではありません。限られた資本を、より稼げる場所、より将来性のある場所、より説明可能な投資へと配分するための指標です。
成長投資には、資金が要ります。設備投資には、借入が必要になることもあります。新規事業には、短期的な赤字や、資本効率の低下を伴うこともあります。
だからこそ、ROICが必要なのです。
どの投資は、一時的にROICを下げてでも実行すべきか。どの事業は、資本を使っているのに利益を生んでいないのか。どの資産は、会社の成長に貢献していないのか。どの部門に、次の資金を配分すべきか。どの投資なら、金融機関や後継者に説明できるのか。
こうした問いを持つことで、攻めの判断はかえって強くなります。
守りの数字を整えることは、経営を縛ることではありません。成長投資の自由度と確度を高めるための、基盤づくりなのです。
この記事の振り返り
| 論点 | 重要な考え方 | 実務で確認すべきこと |
|---|---|---|
| ROICの意味 | 投下資本に対して、どれだけ稼いでいるかを見る指標 | 営業利益と事業用資産の関係 |
| 投下資本 | 事業に使っている元手 | 売掛金、在庫、固定資産、買掛金 |
| 分子の利益 | 売上ではなく、本業の稼ぐ力を見る | 営業利益、税引後営業利益、一過性損益 |
| ROAとの違い | ROAは総資産、ROICは事業投下資本に着目 | 本業以外の資産を分ける |
| ROEとの違い | ROEは株主資本へのリターン、ROICは事業の稼ぐ力 | 借入による見かけの改善に注意 |
| 中小企業での意義 | 売上拡大の質、設備投資、在庫、売掛金を見える化する | 資産が利益に結びついているか |
| ROIC改善 | 分子を増やすか、分母を効率化する | 粗利改善、在庫削減、資産活用 |
| ROICツリー | 利益率と資本回転に分解する | 売上高営業利益率、投下資本回転率 |
| 事業別ROIC | 売上規模だけでなく、資本効率を見る | 部門別損益、事業別資産 |
| 投資判断 | 投資後の資本効率を確認する | 投資額、増加利益、回収、資金繰り |
| 注意点 | 成長初期のROIC低下を、機械的に否定しない | 成長段階、KPI、撤退基準 |
| 外部説明 | 金融機関・後継者・外部株主に説明しやすくなる | 資金使途、返済原資、投資効果 |
| 専門家活用 | 計算よりも、数字の土台と判断材料の整理が重要 | 月次決算、部門別採算、投下資本整理 |
ROICを、自社の投資判断と事業管理に使える形へ整えたい方へ
ROICは、単に指標を計算するためのものではありません。
売上、利益、在庫、売掛金、設備、借入、資金繰りをつなげて、自社がどこで資本を使い、どこで稼いでいるのかを見える化するための考え方です。
利益は出ているのに、資金が残らない。設備投資をしたものの、どれだけ稼げているか分からない。売上が大きい事業ほど、資金を圧迫している気がする。不採算事業を見直したいが、どの数字で判断すればよいのか分からない。金融機関や後継者に、投資判断を説明できる資料を整えたい。将来の成長投資に向けて、資本効率を意識した経営管理へ移行したい。
このような場合は、ROICの計算式だけを導入するのではなく、月次決算、部門別採算、資金繰り、固定資産管理、在庫管理、投資評価を一体で整えることが重要です。
犬飼公認会計士・税理士事務所では、会計・税務・財務の視点から、ROICをはじめとする資本効率の整理、投資判断、事業別採算、資金計画、金融機関説明資料の整備を支援しています。
自社の利益が、本当に投下資本に見合っているのか。それを確認し、次の成長投資を数字と事実に基づいて判断したい方は、犬飼公認会計士・税理士事務所HPのお問い合わせページよりご相談ください。