免税事業者等との取引・経過措置・取引条件

インボイス制度が始まって以降、免税事業者等の非登録仕入先との取引は、もはや「請求書の形式」だけの話ではなくなりました。

買手側の立場で考えてみます。適格請求書発行事業者ではない仕入先からの課税仕入れについて、仕入税額控除がどこまで認められるのか。経過措置をどの範囲まで使えるのか。将来の控除率の低下を、価格や契約にどう織り込んでいくのか。こうした点が、実務上の判断を求められる論点になります。

一方、売手側である免税事業者にとっても、事情は単純ではありません。登録すれば課税事業者として申告・納税・請求書発行・保存の負担を負うことになります。かといって登録しなければ、取引条件の見直しを求められる可能性が残ります。

第10テーマでは、この非登録事業者との取引を、税額計算にとどめず、契約、価格交渉、取引継続、取引法、社内運用、そして税務調査の場面での説明可能性まで含めて整理していきます。

なお、本テーマは2026年6月26日時点の制度確認を前提としています。令和8年度改正により、免税事業者等からの課税仕入れに係る経過措置は、令和8年10月から70%、令和10年10月から50%、令和12年10月から30%の控除を経て、令和13年10月以後は控除不可となる構成へと見直されました。あわせて、令和8年10月1日以後に開始する課税期間からは、一のインボイス発行事業者以外の者からの課税仕入れの合計額が、その年又は事業年度で税込1億円を超える場合、その超える部分について経過措置を適用できません。
出典:国税庁|令和8年度税制改正特集

もう一点、押さえておきたいことがあります。免税事業者との取引条件の見直しは、その方法や内容によっては、独占禁止法、取適法又は建設業法上の問題となる可能性があります。税務上の控除が減るという理由だけで、一方的な減額、登録の強制、取引停止に踏み切ることは避けなければなりません。
出典:公正取引委員会|免税事業者及びその取引先のインボイス制度への対応に関するQ&A

第10テーマで扱うこと

第10テーマの中心にあるのは、次の問いです。

「インボイス登録をしていない仕入先との取引を、税務上・契約上・経営上どのように管理するか」

この問いに答えるには、まず買手側の消費税計算への影響を把握することから始まります。非登録仕入先からの仕入れといっても、すべてが同じ影響を受けるわけではありません。自社が原則課税なのか、簡易課税なのか、2割特例又は3割特例を適用しているのか。その仕入れが課税売上対応なのか、非課税売上対応なのか。条件によって、影響の出方は変わってきます。

次に確認したいのが、経過措置です。令和5年10月以後の80%控除だけを見て判断してしまうと、令和8年10月以後の70%控除、令和10年10月以後の50%控除、令和12年10月以後の30%控除、そして令和13年10月以後の控除不可という、将来の影響を見落とすことになります。

そのうえで、価格や取引条件の見直しを検討します。控除できない税額相当分を誰がどう負担するのか。これは買手側だけで決められる話ではありません。免税事業者の側も、自らの仕入れや経費の支払いにおいて消費税相当額を負担している場合があります。総額価格、契約条件、業務内容、代替可能性、そして協議の経緯を踏まえて判断する必要があります。

最後に、これらを継続的な運用へ落とし込みます。登録番号、登録日、取消日、経過措置区分、仕入先別の取引額、限度額、確認履歴。これらを管理できていなければ、月次処理や申告の場面で誤りが生じます。

第10テーマは、インボイス制度を「仕入先との関係管理」として捉え直すテーマです。

このテーマを読む前に確認しておきたい前提

第10テーマは、第9テーマ「インボイス受領側の実務」を前提としています。

まず押さえておきたいのは、買手側の仕入税額控除が成立する条件です。課税仕入れであること、帳簿・請求書等の保存要件を満たすこと、適用する計算方式に応じた処理がされていること。この三つが揃って、はじめて控除が成立します。インボイスがないという事実だけで、直ちにすべての判断が決まるわけではありません。

たとえば、自社が簡易課税制度を適用している場合を考えてみます。この場合は実際の仕入税額ではなく、売上税額にみなし仕入率を乗じて仕入控除税額を計算します。したがって、仕入先がインボイス発行事業者であるかどうかは、納付税額に直接反映されません。簡易課税制度については、売上税額さえ分かれば計算が可能であり、インボイスの保存も不要とされています。
出典:国税庁|令和8年度税制改正特集

また、そもそもその支出が課税仕入れでないのなら、経過措置以前の問題です。給与、保険料、非課税家賃、国外取引、非課税売上対応の支出などは、非登録仕入先かどうかという切り口だけで判断するものではありません。

そのため、第10テーマを読み進める際は、先に「課税仕入れとして成立しているか」「自社の課税方式のもとで、実際に納付税額へ影響するか」を確認しておくことが大切です。

第10テーマの読み進め方

第10テーマは、番号順に読むことで、非登録仕入先との取引を、税額影響から契約・運用・将来方針まで段階的に整理できるよう設計しています。

初めてこの論点に取り組む場合は、まず10-1で、非登録仕入先との取引が納付税額に与える基本構造を確認してください。続いて10-2で7・5・3割控除の経過措置を把握し、10-3で仕入先別限度額の管理へ進みます。そのうえで、10-5と10-6で価格・取引条件の見直しと取引法上の注意点を確認し、10-7で取引先マスターへ実装し、10-8で経過措置終了後の取引方針を検討する。この順序が自然です。

免税事業者側の立場で読む場合は、10-4を中心に読むと、自社が登録すべきか、登録しない場合にどのような取引影響があり得るかを整理できます。その後、11-8、11-9で2割特例・3割特例や簡易課税への移行を確認すると、登録後の納税負担と事務負担を具体的に検討しやすくなります。

経理・購買部門が社内運用を整える場合は、10-2、10-3、10-7を重点的に読むことをおすすめします。税区分マスター、登録番号管理、仕入先別集計、年度更新の設計へ進みやすくなります。

経営層が取引方針を決める場合は、10-1、10-5、10-6、10-8を先に読んでください。税額影響、価格交渉、取引法、経過措置終了後の調達方針を、一体のものとして判断する必要があるためです。

10-1. 免税事業者等からの仕入れが納付税額に与える影響

10-1では、非登録仕入先との取引が、自社の納付税額にどう影響するのかを整理します。

ここで扱うのは価格交渉ではなく、まず税額影響の基本構造です。原則課税であれば、非登録仕入先からの課税仕入れについて、インボイスがない以上、仕入税額控除は制限されます。ただし、簡易課税制度を適用している場合や、非課税売上対応の支出である場合には、影響の出方が異なってきます。

このコラムは、「非登録仕入先との取引はすべて不利なのか」「簡易課税でも登録番号を確認する必要があるのか」「仕入税額控除の減少額をどう見積もるのか」といった疑問をお持ちの読者に向いています。

まずこのコラムを読むことで、第10テーマ全体の土台となる「本当に影響がある取引はどれか」を切り分けられるようになります。

10-2. 免税事業者等からの仕入れに係る7・5・3割控除

10-2では、令和8年度改正後の経過措置を整理します。

インボイス制度の開始後、免税事業者等からの課税仕入れについては、一定期間、仕入税額相当額の一部を控除できる経過措置が設けられています。この経過措置は、制度開始時の80%控除から、令和8年10月以後は70%、令和10年10月以後は50%、令和12年10月以後は30%へと段階的に縮小し、令和13年10月以後は控除不可となります。
出典:国税庁|令和8年度税制改正特集

このコラムは、「令和8年10月以後の控除割合を確認したい」「80%控除のまま社内ルールが止まっている」「経過措置の適用期間を税区分マスターに反映したい」という読者に向いています。

経過措置は、申告のときに思い出せばよいというものではありません。請求書の確認、仕訳入力、月次集計、仕入先別管理、年度更新。そのすべてに影響します。10-2は、その時系列を把握するための入口です。

10-3. 経過措置の一仕入先当たり控除限度額

10-3では、令和8年10月1日以後に開始する課税期間から重要になる、仕入先別の控除限度額を扱います。

令和8年度改正により、一のインボイス発行事業者以外の者からの課税仕入れの合計額が、その年又は事業年度で税込1億円を超える場合、その超える部分の課税仕入れには7・5・3割控除を適用できません。
出典:国税庁|令和8年度税制改正特集

このコラムは、次のような事業者に向いています。

  • 大口の非登録外注先がある
  • 個人事業主や一人親方との取引額が大きい
  • 同一仕入先が複数コードで登録されている
  • 仕入先別の年間集計ができていない

経過措置の限度額は、申告書上の集計だけの問題ではありません。取引先マスター、支払先名義、屋号、契約名義、振込口座、請求書発行者。これらをどう統合管理するかに直結します。10-3は、第10テーマの中でも特にデータ管理と結びついたコラムです。

10-4. 免税事業者がインボイス登録を選ぶ判断軸

10-4では、売手側である免税事業者が、インボイス登録を選ぶべきかどうかを検討します。

登録すれば、適格請求書発行事業者としてインボイスを発行できるようになります。その一方で、課税事業者として申告・納税・帳簿保存・請求書管理の負担が生じます。登録しない場合は、買手側で仕入税額控除が制限されることがあり、価格交渉や取引継続に影響する可能性があります。

もっとも、免税事業者であり続けた場合でも、売上先が消費者や免税事業者である場合、売上先が簡易課税制度を適用している場合、非課税売上げに対応する仕入れである場合などには、取引への影響が生じないと考えられます。
出典:公正取引委員会|免税事業者及びその取引先のインボイス制度への対応に関するQ&A

このコラムは、「取引先から登録を求められている」「登録した場合の納税負担が分からない」「2割特例や3割特例を含めて判断したい」「登録しない場合の取引影響を整理したい」という小規模事業者に向いています。

10-4は、登録を一律に勧める記事ではありません。顧客属性、価格転嫁、仕入構造、事務負担、将来の売上見込み。これらを踏まえて、登録するかどうかを判断するための地図です。

10-5. 非登録仕入先との価格・取引条件の見直し

10-5では、買手側が非登録仕入先との価格や取引条件を見直す場合の考え方を扱います。

非登録仕入先からの課税仕入れについて仕入税額控除が制限されれば、買手側には実質的な税負担が生じます。だからこそ、価格改定や取引条件の見直しを検討する場面が出てきます。

ただし、控除できない税額相当分を、そのまま一方的に減額すればよいというものではありません。免税事業者もまた、自らの仕入れや経費の支払いに消費税相当額を負担している場合があります。総額価格、業務内容、代替可能性、従来の価格決定の経緯、取引継続の必要性。これらを踏まえたうえで協議する必要があります。

このコラムは、「控除減少分を単価にどう反映すべきか」「値下げ交渉の根拠をどう説明するか」「価格を維持すべき仕入先と見直す仕入先をどう分けるか」といった問題意識をお持ちの読者に向いています。

10-5は、税額計算と購買判断をつなぐコラムです。

10-6. インボイスを理由とする取引条件変更と独占禁止法等

10-6では、インボイス制度を理由とした取引条件の変更が、独占禁止法、取適法、建設業法等の観点から問題とならないようにするための考え方を整理します。

税務上、買手側の仕入税額控除が制限されるとしても、そのことだけを理由に、取引先へ一方的な減額を求めたり、登録を強制したり、取引を停止したりしてよいわけではありません。

免税事業者等の小規模事業者は、売上先の事業者と比べて、取引条件に関する情報量や交渉力の面で格差があります。売上先の意向によって取引条件が見直される場合、その方法や内容によっては、独占禁止法、取適法又は建設業法上の問題となる可能性があるとされています。
出典:公正取引委員会|免税事業者及びその取引先のインボイス制度への対応に関するQ&A

このコラムは、「登録しない仕入先との取引をどう扱うべきか」「価格引下げの通知文を出してよいか」「建設業の協力会社や一人親方との関係を整理したい」「法務部門と税務部門の見解を合わせたい」という読者に向いています。

10-6は、第10テーマの中で、税務と取引適正を接続する記事です。

10-7. 非登録仕入先を管理する取引先マスター

10-7では、非登録仕入先を日常業務のなかで継続的に管理するための、取引先マスター設計を扱います。

インボイス制度のもとでは、仕入先の登録番号を一度確認すれば終わり、というわけにはいきません。登録日、登録取消日、効力発生日、経過措置区分、仕入先別の取引額、確認履歴。これらを継続して管理していく必要があります。

とりわけ令和8年度改正後は、7・5・3割控除の適用期間と、仕入先別の税込1億円限度額を踏まえた管理が求められます。取引先コードが分かれている、屋号と個人名が混在している、支払先と契約先が異なる、登録状況の確認日が残っていない。こうした状態のままでは、正しい申告集計は困難です。

このコラムは、「仕入先数が多く登録状況を追跡できない」「会計ソフトの税区分設定が担当者依存になっている」「経過措置区分を月次で管理したい」「1億円限度額に備えたい」という読者に向いています。

10-7は、第16テーマの月次経理・内部統制へつながる運用記事です。

10-8. 経過措置終了を見据えた取引方針

10-8では、経過措置が段階的に縮小し、最終的には終了することを前提に、非登録仕入先との中長期的な取引方針を検討します。

ここで言う取引方針とは、非登録仕入先を排除するための方針ではありません。どの仕入先との取引を継続するのか。どの取引条件を見直すのか。どのコストを自社で負担するのか。販売価格に転嫁できるのか。仕入先の登録状況をどう確認するのか。これらを、事業上の重要性と税額影響の両面から決めていくことです。

このコラムは、「経過措置終了後の利益率が見えていない」「非登録仕入先が多く、取引継続方針を決められない」「価格改定、契約更新、販売価格転嫁をまとめて検討したい」「経営会議に出す判断資料を作りたい」という読者に向いています。

10-8は、第10テーマの総仕上げにあたります。税務処理を超えて、調達、販売、契約、社内承認まで含めた経営判断へと接続していきます。

第10テーマで混同しやすい論点

第10テーマでは、似ているようで実は異なる論点を、丁寧に切り分けることが重要になります。

免税事業者とインボイス未登録事業者は、実務上は重なることが多いものの、完全に同じ意味ではありません。買手側で問題になるのは、仕入先が適格請求書発行事業者であるかどうか、そして適格請求書の保存要件を満たすかどうかです。

課税仕入れ該当性も先決の問題です。非登録仕入先からの支出であっても、それが課税仕入れでなければ、経過措置の対象にはなりません。給与、保険料、土地の取得、非課税家賃、不課税取引、国外取引などは、まず課税仕入れに当たるかどうかを判断する必要があります。

原則課税と簡易課税でも影響は異なります。簡易課税を適用している事業者は、実際の仕入税額ではなく、売上税額にみなし仕入率を乗じて控除額を計算します。そのため、非登録仕入先との取引が納付税額に直ちに反映されるとは限りません。

税務上の控除減少と、取引価格の見直しも別の問題です。税務上の影響額を計算することは必要ですが、それをそのまま仕入先への減額額とすることが適切とは限りません。公正な協議、取引先の事情、取引継続の必要性を踏まえる必要があります。

登録要請と登録強制も区別しなければなりません。取引先に制度の説明を行ったり、登録予定を確認したりすることは、実務上必要な場面もあります。しかし、登録しなければ一方的に減額する、取引を打ち切るといった対応は、慎重に検討すべきです。

第10テーマを社内運用へつなげる視点

非登録仕入先との取引管理は、経理部門だけで完結するものではありません。

  • 経理部門は、仕入税額控除、経過措置、税区分、申告影響を把握する
  • 購買部門は、仕入先の代替可能性、価格交渉、契約更新を確認する
  • 営業部門は、販売価格への転嫁可能性を検討する
  • 法務部門は、独占禁止法、取適法、建設業法、契約条項を確認する
  • 経営層は、利益率、調達リスク、取引継続方針を判断する

第10テーマの記事は、これらの部門が同じ前提に立って会話できるようにするためのものです。

非登録仕入先との取引を管理するには、まず取引先を洗い出し、登録状況を確認し、課税仕入れ該当性を判断します。その後、経過措置の適用期間と限度額を確認し、影響額を試算します。さらに、価格・契約・取引継続方針を検討し、社内承認を経て、取引先マスターと月次処理へ反映していきます。

この流れを作らないまま、決算時に非登録仕入先だけを抽出して修正する。そうした運用では、制度改正や控除率の変更に対応しきれません。

専門家への相談を検討すべき場面

第10テーマの論点には、一般的な制度説明だけでは判断しきれない場面が数多くあります。

たとえば、大口の非登録仕入先がある場合。令和8年10月以後に開始する課税期間からの1億円限度額により、想定より早く影響が表れる可能性があります。個人事業主、一人親方、クリエイター、農家、地域の協力会社など、代替が難しい仕入先が多い場合には、税額だけで取引方針を決めることはできません。

また、登録要請、価格引下げ、取引停止、契約更新の拒絶を検討している場合は、税務にとどまらず、独占禁止法、取適法、建設業法等の観点が欠かせません。とりわけ、交渉力に差がある取引先との協議では、後日きちんと説明できる記録を残しておくことが重要になります。

さらに、経過措置の区分、登録番号の確認、税区分マスター、仕入先別取引額の集計が担当者依存になっている場合。こうした状態は、申告誤りや、税務調査時の説明不足につながります。

非登録仕入先との取引管理は、「税額を減らすため」に整えるものではありません。「取引条件と申告処理を、後から説明できる状態にするため」に整えるものです。

第10テーマの次に読むべきテーマ

第10テーマを読み終えたら、関心に応じて次のテーマへ進むと、理解がつながっていきます。

非登録仕入先との取引を月次業務に組み込みたい場合は、第16テーマ「月次経理・証憑・電子帳簿保存・内部統制」へ。とくに16-2、16-4、16-5、16-6は、取引先マスター、購買チェック、月次確認、経過措置区分の管理に直結します。

免税事業者が登録後の納税負担を検討する場合は、第11テーマ「簡易課税・2割特例・3割特例・方式選択」へ。2割特例、3割特例、簡易課税、原則課税の比較がしやすくなります。

仕入先との契約形態が委託、立替、外注、業務委託、共同事業など複雑な場合は、第13テーマ「契約・商流・特殊取引」へ。非登録仕入先かどうか以前に、誰の課税仕入れなのか、誰が請求書を発行すべきなのかを整理する必要があります。

税務調査で仕入税額控除や非登録仕入れの処理を説明できるか不安がある場合は、第17テーマ「還付・税務調査・誤りの是正・附帯税・不服申立て」へ。証拠保存や否認リスクの観点から再確認できます。

第10テーマを実務で活用したい方へ

免税事業者等との取引は、インボイス制度のなかでも、税務と経営判断が強く交差する領域です。

非登録仕入先との取引を継続するのか。価格を見直すのか。登録を依頼するのか。販売価格へ転嫁するのか。経過措置終了後も取引を残すのか。これらはいずれも、申告書だけを眺めていて判断できるものではありません。

必要なのは、取引事実、契約条件、証憑、仕入先の登録状況、自社の課税方式、経過措置、取引法上の制約、社内承認。これらを同じ資料の上で整理することです。

犬飼公認会計士・税理士事務所では、非登録仕入先との取引影響の整理、経過措置の適用判定、仕入先別限度額の管理、価格・契約条件の見直しに向けた判断資料の作成、取引先マスターと月次運用の整備まで、実務として継続できる形での整理を支援しています。

非登録仕入先との取引方針を、税額だけでなく、契約・価格・調達・社内運用まで含めて見直したいとお考えの場合は、お問い合わせページからお気軽にご相談ください。

振り返り

確認事項このテーマでの位置づけ
非登録仕入先との取引影響10-1で、原則課税・簡易課税・非課税売上対応などによる影響の違いを整理する
経過措置の控除割合10-2で、80%、70%、50%、30%、控除不可への流れを確認する
仕入先別限度額10-3で、令和8年10月以後開始課税期間からの税込1億円限度額を確認する
免税事業者側の登録判断10-4で、顧客属性、価格転嫁、事務負担、特例適用を整理する
価格・取引条件の見直し10-5で、控除減少額だけでなく、取引継続や協議記録を踏まえて検討する
独占禁止法等への配慮10-6で、一方的減額、登録強制、取引停止などのリスクを確認する
取引先マスター管理10-7で、登録番号、効力日、経過措置区分、仕入先別金額を管理する
経過措置終了後の方針10-8で、調達、契約、価格、社内承認を含めた中長期方針を検討する
次に読むテーマ運用は第16テーマ、方式選択は第11テーマ、特殊取引は第13テーマ、調査対応は第17テーマへ進む