海外取引が始まると、法人税務は国内の決算・申告だけでは完結しなくなります。
海外売上、海外仕入、海外企業への業務委託、海外ソフトウェアの利用料、海外子会社への経営支援、海外出向、海外子会社からの配当、海外で差し引かれる源泉税。
事業の流れとしてはごく自然な取引であっても、税務の目線で見れば、「どの国で、誰が、何に対して課税されるのか」という確認が必ずついて回ります。
第14テーマでは、国際税務を専門家だけが扱う特殊な論点としてではなく、中小・中堅企業にも日常的に生じ得る法人税申告上の確認事項として整理していきます。
このテーマで中心に据えるのは、外国法人課税、PE、国内源泉所得、源泉所得税、租税条約、外国税額控除、海外子会社配当、海外取引契約、そして申告前チェックです。
移転価格税制、外国子会社合算税制、グローバル・ミニマム課税といった高度な論点は第15テーマで詳しく扱います。第14テーマは、そこへ進む前に整えておきたい「国際税務の入口」という位置づけです。
第14テーマの役割
第14テーマの役割は、海外取引を「売上を上げた」「費用を支払った」「海外子会社から配当を受けた」という会計処理だけで終わらせないことにあります。そこから一歩踏み込み、法人税申告に必要な確認事項へ落とし込んでいきます。
海外取引では、同じ支払であっても、それが商品の購入なのか、役務提供の対価なのか、使用料なのか、利子なのか、配当なのかによって、扱いが変わります。源泉徴収、租税条約、外国税額控除、移転価格へのつながり方が、その区分ひとつで違ってくるのです。
また、海外に人や拠点がある場合には、PE、つまり恒久的施設の有無が問題になります。
国税庁は、PEを一般にPermanent Establishmentの略称として説明し、国内にある支店・事務所等、一定の長期建設工事現場等、一定の代理人等の類型を示しています。租税条約に国内法と異なる定めがある場合には、その租税条約上のPEを国内法上のPEとすることも示されています。
出典:国税庁|No.2883 恒久的施設(PE)(令和元年分以後)
日本の税法における外国法人課税の考え方を理解しておくことは、日本企業が海外取引、クロスボーダーの企業買収・再編、海外展開を行う際に、潜在的な税務リスクを先読みするうえでも重要です。
このテーマで目指すのは、制度名を知ることそのものではありません。「自社のどの取引に、どの確認が必要か」を把握できる状態です。
海外取引が法人税申告に影響する主な場面
海外取引が法人税申告に影響する場面は、大きく三つに分けて考えると整理しやすくなります。
一つ目:海外の相手に支払う場面
海外企業や非居住者に対して、利子、配当、使用料、人的役務提供の対価などを支払う場合、日本で源泉徴収が必要になることがあります。
確認すべきは、非居住者等に対する支払が国内源泉所得に該当するかどうか、国内法上の税率はどうか、租税条約で軽減・免除ができるか、届出書の提出が必要か、という点です。
国税庁は、国内源泉所得の範囲や非居住者等に対する源泉徴収の税率、租税条約に関する届出書の提出手続を公表しています。
出典:国税庁|No.2878 国内源泉所得の範囲 出典:国税庁|No.2884 非居住者等に対する源泉徴収・源泉徴収の税率 出典:国税庁|No.2888 租税条約に関する届出書の提出(源泉徴収関係)
二つ目:海外で課税される場面
海外売上やロイヤリティ、利子、配当、支店所得などについて、外国で税金が差し引かれることがあります。
その場合には、日本で外国税額控除の対象になるのか、それとも損金処理になるのか、租税条約上の限度税率を超えていないかを確認します。
外国で税金を払ったという事実があるだけでは十分ではありません。証明書、契約書、送金明細、相手国での課税根拠を残しておくことが重要です。
三つ目:海外子会社や海外拠点を持つ場面
海外子会社から配当を受ける場合には、外国子会社配当益金不算入制度、外国源泉税、外国税額控除との関係を確認します。
さらに、海外子会社の利益が高い、低税率国に所在する、実体が薄い、受動的所得が多いといった場合には、第15テーマで扱う外国子会社合算税制の入口にもつながっていきます。
外国子会社合算税制では、経済活動基準として、事業基準、実体基準、管理支配基準、非関連者基準または所在地国基準といった確認が問題になります。
第14テーマは、これらの場面を一つずつ整理し、詳細コラムへ進むための地図として設計しています。
このテーマで理解できること
第14テーマを読むことで、海外取引について次のような視点を整理できます。
まず、海外取引がある場合に、法人税申告で何を確認すべきかが分かります。
海外売上や海外仕入があるだけでなく、海外企業への支払、海外子会社との取引、海外出向、海外配当がある場合に、申告前にどの資料を見て、どの税務論点を洗い出すべきかを確認していきます。
次に、内国法人、外国法人、PE、国内源泉所得という国際税務の基本概念を理解できます。
これらは一見すると抽象的な用語です。しかし実務では、「日本で源泉徴収が必要か」「外国法人が日本で申告義務を負うか」「日本企業が海外で課税される可能性があるか」という判断に、そのままつながります。
さらに、海外送金時の源泉所得税と租税条約の確認ポイントを把握できます。
海外への支払は、送金後に確認しても手遅れになることがあります。支払前に、支払内容、相手国、租税条約届出、税負担条項を確認する姿勢が欠かせません。
また、海外で課税された税金を日本でどのように扱うか、外国税額控除と二重課税の基本を理解できます。
外国税額控除は、税額計算だけの話ではありません。国外所得の把握、外国税額の証明、控除限度、繰越、別表記載にまで関係してきます。
そして、海外子会社配当を受ける場合の申告上の視点を整理できます。
配当は単なる入金ではありません。持株割合、保有期間、支払義務確定日、外国源泉税、外国子会社合算税制との接点を確認する必要があります。
最後に、海外取引契約や申告前レビューの段階で、どの資料を整えるべきかが分かります。
国際税務は、申告書の中だけで完結する領域ではありません。契約書、請求書、送金明細、取締役会資料、出向契約、海外子会社決算書、現地税務資料まで含めて判断していくものです。
第14テーマと第15テーマの違い
第14テーマと第15テーマは、どちらも国際税務を扱いますが、その役割は異なります。
第14テーマが扱うのは、海外取引の基本確認です。外国法人課税、PE、国内源泉所得、源泉所得税、租税条約、外国税額控除、海外子会社配当を中心に、海外取引が法人税申告にどう影響するかを整理します。
これに対して第15テーマは、海外子会社や国外関連者との取引をさらに深く扱います。移転価格税制、国外関連者、独立企業間価格、ローカルファイル、APA、相互協議、外国子会社合算税制、グローバル・ミニマム課税といった、国際税務の高度論点へ進んでいきます。
移転価格税制は、国外関連者との取引価格を通じた所得移転を防ぎ、国際的な所得配分を適正にするための制度として位置づけられます。
海外子会社との販売価格、ロイヤリティ、経営支援料、貸付利率、保証料などは、まず第14テーマで基本的な海外取引として把握します。そのうえで、第15テーマにおいて価格設定と文書化の観点から深掘りしていきます。
したがって、まず第14テーマで「海外取引のどこに税務論点があるか」を把握する。そのうえで、国外関連者取引や海外子会社管理の高度論点がある場合に第15テーマへ進む。この流れが自然です。
第14テーマの詳細コラム案内
14-1. 国際税務を法人税申告で確認すべき理由
第14テーマの入口となるコラムです。
海外取引がある会社では、売上や費用の会計処理だけでは足りません。源泉徴収、租税条約、外国税額控除、海外子会社管理、移転価格への接続を確認する必要があります。このコラムでは、なぜ国際税務を法人税申告の段階で確認する必要があるのかを整理します。
海外取引を始めたばかりの会社、海外売上や海外仕入はあるものの税務上の論点を整理できていない会社、海外子会社との取引を前年踏襲で処理している会社は、まずこのコラムからお読みいただくことをお勧めします。
このコラムを読むことで、第14テーマ全体で扱う論点の位置づけが分かります。その後に、源泉税、PE、外国税額控除、海外子会社配当のどこを深掘りすべきかも選びやすくなります。
14-2. 内国法人・外国法人・PEの基本
国際税務の基礎概念を整理するコラムです。
内国法人と外国法人の違い、国内源泉所得、PE、帰属主義、AOAといった概念は、一見すると抽象的に映ります。しかし実務では、外国法人が日本で課税されるか、日本企業が海外で課税されるか、租税条約をどう確認するかという判断に直結します。
特に、海外企業に役務を委託している会社、海外企業が日本国内で活動している会社、海外代理店や海外拠点を使って事業を行っている会社は、このコラムで土台を確認しておく必要があります。
このコラムは、14-3の源泉所得税と租税条約、14-6の海外契約条項、15-6の移転価格調査・APA・相互協議へ進むための前提になります。
14-3. 海外取引における源泉所得税と租税条約
海外への支払で、最も実務上の確認漏れが起きやすい論点を扱うコラムです。
海外企業や非居住者へ支払を行う場合、その支払が利子、配当、使用料、人的役務提供の対価などに該当すると、日本で源泉徴収が必要になることがあります。さらに、租税条約により軽減または免除を受ける場合には、届出書の提出時期や書式の確認も必要です。
このコラムは、海外送金を行う前にお読みいただきたい内容です。送金後に源泉徴収漏れが見つかると、会社が税負担を負うことになったり、相手先との契約条件の見直しが必要になったりすることがあります。
海外ソフトウェア利用料、ライセンス料、技術支援料、海外個人への報酬、海外親会社への管理手数料などがある会社は、優先して確認してください。
14-4. 外国税額控除と二重課税の基本
海外で課税された税金を、日本の法人税申告でどう扱うかを整理するコラムです。
海外で源泉税や法人税が課された場合、日本でも同じ所得に対して課税されると二重課税が生じます。外国税額控除は、この二重課税を調整するための制度です。ただし、控除できる税額には限度があり、外国で納付した税金がすべてそのまま控除できるわけではありません。
また、租税条約で相手国が課税できる限度税率を超えて外国税が課された場合には、その超過部分が外国税額控除の対象にならないことがあります。
国税庁の質疑応答事例でも、租税条約の限度税率超過部分は外国税額控除の対象とならず、一定の場合に損金算入される取扱いが示されています。
出典:国税庁|租税条約に定める限度税率を超える外国法人税の額の取扱い
このコラムは、海外で源泉税を差し引かれた会社、海外支店や海外プロジェクトで現地税が発生している会社、海外配当やロイヤリティ収入がある会社にお読みいただきたい内容です。
14-5. 海外子会社配当と法人税申告
海外子会社を保有する会社に向けたコラムです。
海外子会社から配当を受ける場合、単純に受取配当金として会計処理するだけでは足りません。外国子会社配当益金不算入制度の適用可否、持株割合、保有期間、配当の支払義務確定日、外国源泉税、外国税額控除との関係を確認する必要があります。
国税庁の法人税基本通達では、外国子会社に該当するかどうかの判定について、剰余金の配当等の支払義務が確定する日における保有株式等に基づいて判定する取扱いが示されています。
出典:国税庁|第3節 外国子会社から受ける配当等の益金不算入
また、外国子会社合算税制の対象となった所得との二重課税調整や、外国源泉税の取扱いも問題になります。
外国子会社配当益金不算入制度の対象となる配当については、外国源泉税が外国税額控除の対象から除かれる場面があります。配当、源泉税、CFC課税の関係は、一体で確認しておく必要があります。
海外子会社から配当を受ける予定がある会社、海外利益を日本へ還流させたい会社、海外子会社の留保利益をどう扱うか検討している会社は、このコラムで基本を確認してください。
14-6. 海外取引契約で確認すべき税務条項
海外契約を締結する前に確認すべき税務視点を扱うコラムです。
国際税務の問題は、申告時ではなく契約時に決まってしまうことがあります。契約書で、取引内容、成果物、使用権、役務提供地、支払条件、源泉税負担、グロスアップ、租税条約届出、税務証明書の取得責任が曖昧なままだと、後から税務処理を整理することが難しくなります。
このコラムでは、海外取引契約を税務の観点から読むための視点を整理します。英文契約そのものの文例を示すものではなく、税務判断に影響する条項を見落とさないためのご案内です。
海外ソフトウェア、ライセンス、技術支援、海外業務委託、海外代理店契約、海外親会社・子会社との役務提供契約がある場合には、契約締結前に確認しておきたい内容です。
14-7. 海外子会社・海外拠点を持つ会社の申告前チェック
決算・申告前に海外取引を棚卸しするためのコラムです。
海外子会社や海外拠点を持つ会社では、海外取引の情報が経理部門、営業部門、海外事業部、人事部門に分散しがちです。
法人税申告前には、海外取引一覧、契約書、送金明細、源泉税資料、配当資料、ロイヤリティ、役務提供、為替、海外子会社決算書、出向契約を確認する必要があります。
このコラムでは、移転価格文書化の詳細には踏み込みません。申告前に国際税務リスクを早期発見するための確認項目を整理します。
海外関係会社がある会社、海外送金が複数ある会社、海外子会社から配当・ロイヤリティ・経営支援料が発生している会社は、決算前または申告前レビューの入口としてお読みください。
14-8. 中小・中堅企業が国際税務で専門家に相談すべきタイミング
第14テーマの締めくくりとなる、相談前整理のコラムです。
国際税務は、申告直前に相談すれば足りるというものではありません。海外子会社設立前、海外契約締結前、海外送金前、海外出向前、配当決議前、決算・申告前など、相談すべきタイミングがそれぞれにあります。
このコラムでは、どの段階で専門家に相談すべきか、相談前にどの資料を整理すべきかをご案内します。海外子会社設立、海外送金、ロイヤリティ、役務提供、出向、PE、租税条約、移転価格といった論点が複数絡む場合には、早めにお読みください。
第15テーマの移転価格税制・外国子会社合算税制へ進む前に、自社の海外取引の全体像を整理するための橋渡しにもなります。
推奨する読む順番
初めて国際税務を体系的に確認する場合は、14-1から順番にお読みいただくことをお勧めします。
まず14-1で、なぜ海外取引を法人税申告で確認すべきかを把握します。次に14-2で、内国法人・外国法人・PE・国内源泉所得という基本概念を理解します。
そのうえで、海外への支払がある場合は14-3で源泉所得税と租税条約を確認し、海外で課税された税金がある場合は14-4で外国税額控除を確認します。
海外子会社を持つ会社は、14-5で配当の取扱いを確認します。契約段階で海外取引を設計する会社は14-6へ。決算・申告前には14-7で海外取引を棚卸しし、最後に14-8で専門家に相談すべきタイミングを整理します。
一方、すでに具体的な問題が起きている場合は、順番にこだわる必要はありません。
海外送金を予定している場合は、14-3と14-6を優先してください。海外で源泉税を差し引かれた場合は、14-4を優先してください。海外子会社から配当を受ける場合は、14-5を先に確認してください。
海外子会社や海外拠点があり、申告前に何を見ればよいか分からない場合は、14-7から読むと実務に入りやすくなります。
第14テーマで深掘りしすぎない論点
第14テーマでは、国際税務の基本と海外取引の申告前確認に焦点を当てます。そのため、次の論点は第15テーマで詳しく扱います。
海外子会社との商品販売価格、ロイヤリティ、役務提供料、貸付利率、保証料などの価格設定は、移転価格税制として第15テーマで整理します。
ローカルファイル、マスターファイル、国別報告事項、APA、相互協議などの文書化・調査対応も、第15テーマの範囲です。国税庁は、移転価格文書化制度に関するFAQやローカルファイル作成に関する情報を公表しています。
出典:国税庁|多国籍企業情報の報告 出典:国税庁|移転価格税制に係る文書化制度(FAQ)
外国子会社合算税制についても、第14テーマでは海外子会社配当や申告前チェックとの接点にとどめます。外国関係会社、特定外国関係会社、対象外国関係会社、部分対象外国関係会社、受動的所得、租税負担割合、経済活動基準の詳細は、第15テーマで扱います。
グローバル・ミニマム課税についても、第14テーマでは制度名と確認の必要性に触れるにとどめます。適用対象や詳細計算は第15テーマで整理します。
この切り分けにより、第14テーマでは「海外取引を始めた会社がまず確認すべきこと」に集中できるようにしています。
国際税務で重要なのは、契約・送金・申告を切り離さないこと
国際税務の実務で問題が起きるのは、契約、送金、申告が別々に処理されている場合です。
営業部門が海外契約を締結し、経理部門が請求書に従って送金し、申告時に税務担当者が初めて内容を確認する。
この流れでは、源泉徴収の要否、租税条約届出、税負担条項、外国税額控除資料、移転価格上の説明資料が、すべて後追いになってしまいます。
本来は、海外取引を始める前に取引内容を確認し、契約前に税務条項を確認し、送金前に源泉税と租税条約を確認し、決算前に海外取引を棚卸しする必要があります。
国際税務は、専門家だけが最後に申告書を調整する領域ではありません。経営者、海外事業部、営業部門、人事部門、経理財務部門が、税務上どの情報を残すべきかを理解しておく。それが、後から説明できる申告につながります。
第14テーマを読む前に整理しておくとよい自社情報
このテーマを読む際には、自社の海外取引について、まず全体像を整理しておくと理解が深まります。
海外売上があるのか、海外仕入があるのか、海外企業へ支払があるのか、海外子会社があるのか、海外出向者がいるのか、海外で源泉税が差し引かれているのか。ここをまず確認してください。
次に、海外取引の相手が第三者なのか、親会社・子会社・兄弟会社などの関係会社なのかを整理します。
第三者との取引であっても源泉税や租税条約は問題になります。ただし、関係会社との取引では、そこに移転価格や寄附金、役務提供実態の説明が加わります。
さらに、契約書、請求書、送金明細、入金明細、配当通知、現地税務資料、海外子会社決算書、出向契約、業務報告書などが保存されているかを確認します。
国際税務では、処理の結論だけでなく、なぜその処理をしたのかを説明できる資料が重要です。税務調査においても、海外取引や国際課税を担当する部署が関与することがあり、取引実態と資料の整合性が問われやすくなります。
第14テーマのゴール
第14テーマのゴールは、読者が国際税務の専門家になることではありません。
目指すのは、自社の海外取引について、どの取引に税務上の確認が必要か、どの段階で専門家に相談すべきか、申告前にどの資料を集めるべきかを判断できる状態です。
海外取引は、税負担を軽くするためだけに確認するものではありません。
源泉税の納付漏れを防ぐこと。二重課税を避けること。海外子会社との取引を後から説明できること。海外展開や資金還流の選択肢を狭めないこと。金融機関や株主に説明できる数字を作ること。これらが目的です。
その意味で第14テーマは、法人税務を申告作業から経営判断へつなげるシリーズ全体の中でも、特に「会社の成長とリスク管理」が交差するテーマだといえます。
国際税務の確認で不安がある場合の相談導線
海外取引がある会社では、申告直前になって初めて論点が見つかることがあります。
海外送金をした後に、源泉徴収が必要だったと分かる。海外子会社配当を受けた後に、外国源泉税と益金不算入の関係で迷う。海外出向者の給与負担について、親会社と子会社のどちらが負担すべきか説明できない。海外契約書に税負担条項がなく、相手先との精算が難しくなる。
このような問題は、事前に取引、契約、送金、申告資料を整理しておくことで、避けられる可能性があります。
犬飼公認会計士・税理士事務所では、法人税申告を単なる申告書作成ではなく、契約、会計処理、税務調整、根拠資料、税務調査対応、将来の経営判断までを含めた判断領域として支援しています。
海外取引、海外送金、海外子会社、海外出向、租税条約、外国税額控除、海外子会社配当、申告前チェックについて、自社のどこに論点があるかを整理したい場合は、当事務所HPのお問い合わせページよりご相談ください。
振り返り:第14テーマで確認すること
| 振り返り項目 | 確認の視点 |
|---|---|
| 第14テーマの位置づけ | 海外取引を法人税申告と経営判断につなげる入口テーマ |
| 主な対象取引 | 海外売上、海外仕入、海外送金、海外子会社配当、海外出向、海外拠点 |
| 基本概念 | 内国法人、外国法人、国内源泉所得、PE、租税条約 |
| 支払時の確認 | 源泉徴収の要否、国内法税率、租税条約届出、税負担条項 |
| 海外で課税された場合 | 外国税額控除、控除限度、証明書、租税条約上の限度税率 |
| 海外子会社がある場合 | 配当、益金不算入、外国源泉税、CFCとの接点 |
| 契約段階の確認 | 取引内容、使用料、役務提供、グロスアップ、証明書取得 |
| 申告前レビュー | 海外取引一覧、契約書、送金明細、配当資料、出向契約、為替 |
| 第15テーマとの関係 | 移転価格、外国子会社合算税制、グローバル・ミニマム課税へ進む前提 |
| 最終的な目的 | 後から説明できる処理と、海外展開を支える税務判断の土台づくり |