法定監査の全体像|金商法監査・会社法監査・内部統制監査の位置づけ

法定監査を理解しようとするとき、最初に確認すべきことは「どの法律に基づく監査か」だけではありません。

実務の場でより重要になるのは、次の問いです。

その監査は、誰に対して、何を、どの程度保証するものなのか。
経営者、監査役等、監査人の責任は、どこで分かれるのか。
監査計画、重要性、リスク評価、監査証拠、内部統制評価、監査報告は、どのようにつながっているのか。
そして、会社の財務報告や開示の信頼性を、最終的に誰に説明できる状態にするのか。

金商法監査、会社法監査、内部統制監査は、それぞれ根拠法令も、対象書類も、利用者も、制度目的も異なります。しかし実務では、これらを完全に切り離して扱うことはできません。

財務諸表監査で識別したリスクは内部統制評価に影響します。内部統制上の不備は監査手続の深度に影響します。会計上の見積りや不正リスクは、KAM、開示、監査役等とのコミュニケーションにも波及していきます。

本稿では、個別監査手続の詳細には踏み込みません。法定監査全体の地図として、金商法監査、会社法監査、内部統制監査の位置づけを整理します。

目次

法定監査は「書類のチェック」ではなく「説明可能な保証業務」である

財務諸表監査の目的は、経営者が作成した財務諸表が、一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠し、企業の財政状態、経営成績、キャッシュ・フローの状況をすべての重要な点において適正に表示しているかどうかを、監査人が自ら入手した監査証拠に基づいて判断し、その結果を意見として表明することにあります。

そして、適正である旨の監査意見には、財務諸表全体として重要な虚偽表示がないことについて合理的な保証を得た、という監査人の判断が含まれています。
出典:金融庁・企業会計審議会|監査基準

ここで押さえておきたいのは、監査が「絶対的な正確性」を保証する制度ではない、という点です。

監査人は、すべての誤謬、すべての不正、すべての将来リスクを発見することを保証しているわけではありません。監査人が行うのは、重要性の概念を前提に、監査リスクを合理的に低い水準に抑えるための手続を実施し、十分かつ適切な監査証拠に基づいて意見を形成することです。

したがって、法定監査の全体像を把握するときには、次の三層で考える必要があります。

第一に、制度として何が求められているか。
第二に、監査人がどのような責任を負い、どのような保証水準を提供するか。
第三に、その判断が、監査調書、監査役等との連携、開示、審査、外部レビューに耐えられるか。

監査基準は、監査人に対し、独立性、公正不偏の態度、正当な注意、職業的懐疑心、監査調書の作成・保存、品質管理を求めています。

さらに、監査リスクを合理的に低い水準に抑えるため、重要な虚偽表示リスクを評価し、監査上の重要性を勘案して監査計画を策定し、内部統制を含む企業及び企業環境を理解したうえで、十分かつ適切な監査証拠を入手することが求められます。
出典:金融庁・企業会計審議会|監査基準

つまり、法定監査を理解する入口は、「どの書類に監査報告書を付けるか」ではありません。「どの制度目的の下で、どの利用者に対して、どの程度の説明責任を果たすか」にあります。

金商法監査は、資本市場に対する財務報告の信頼性を支える監査である

金商法監査は、金融商品取引法に基づく開示制度の中に位置づけられます。

金融商品取引法は、企業内容等の開示制度を整備し、金融商品取引所の適切な運営を確保すること等により、有価証券の発行・売買その他の取引を公正にし、有価証券の流通を円滑にし、資本市場の機能の十全な発揮による金融商品等の公正な価格形成を図り、国民経済の健全な発展及び投資者の保護に資することを目的としています。
出典:e-Gov法令検索|金融商品取引法

この制度目的から見ると、金商法監査は、単に有価証券報告書に監査報告書を添付する手続ではありません。投資家が企業の財政状態、経営成績、キャッシュ・フロー、リスク、経営者の判断を理解するための情報基盤を、独立した監査人が合理的保証によって支える仕組みです。

金商法監査の対象となる中心は、有価証券報告書等に含まれる財務計算に関する書類です。金融商品取引法上、一定の開示書類に含まれる財務計算に関する書類については、公認会計士又は監査法人による監査証明が制度上予定されています。また、内部統制報告書についても、公認会計士又は監査法人による監査証明の対象となります。
出典:e-Gov法令検索|金融商品取引法
出典:e-Gov法令検索|財務諸表等の監査証明に関する内閣府令

金商法監査の特徴は、財務諸表の利用者が広いことです。投資家、アナリスト、金融機関、取引先、従業員、規制当局など、多くの利害関係者が有価証券報告書を参照します。

そのため、監査人の判断は、会社との関係だけで完結しません。監査調書上の結論があるだけでは足りず、なぜそのリスクを重要と評価したのか、なぜその監査証拠で足りると判断したのか、なぜその開示で財務諸表利用者に誤解を与えないと判断したのかが問われます。

近年は、四半期開示制度の見直しにも注意が必要です。

2023年11月の金融商品取引法改正により、上場企業について金融商品取引法上の第1・第3四半期開示義務は廃止され、取引所規則に基づく四半期決算短信に一本化される方向となりました。第2四半期については、半期報告書として提出する制度に整理されています。実務の中で「四半期報告書」「四半期レビュー」という用語を用いる場合には、現行制度との整合性を確認しておく必要があります。
出典:ASBJ|四半期開示制度の見直し
出典:日本取引所グループ|四半期開示の見直し

金商法監査では、監査人は資本市場に対する説明責任を意識する必要があります。会社との合意や監査チーム内の理解だけでは足りません。投資家に対して重要な虚偽表示がないと合理的に説明できるか、開示全体として矛盾や不足がないか、KAMやその他の記載内容と監査判断が整合しているか。ここが重要になります。

会社法監査は、会社機関と株主・債権者を意識した監査である

会社法監査は、会社法上の機関設計、計算書類、事業報告、株主総会、監査役等、会計監査人の関係の中に位置づけられます。

会社法は、株式会社の機関設計として、取締役、取締役会、監査役、監査役会、監査等委員会、指名委員会等、会計監査人などを定めています。会社の規模や公開会社該当性等に応じて、会計監査人の設置義務や監査機関の構成が変わります。
出典:e-Gov法令検索|会社法

会社法監査において中心となるのは、会社法上の計算書類等です。会計監査人設置会社では、計算書類及びその附属明細書について、監査役等及び会計監査人の監査を受けることが予定されています。事業報告及びその附属明細書については、監査役等による監査の対象となります。
出典:e-Gov法令検索|会社法

金商法監査と会社法監査は、いずれも公認会計士又は監査法人が関与する財務諸表監査という点で共通します。しかし、制度目的と文脈は異なります。

金商法監査は、主として資本市場における投資家保護と公正な価格形成に接続します。
会社法監査は、会社の機関設計、株主総会、取締役・監査役等の職務、会社債権者保護、分配可能額、計算書類の承認又は報告のプロセスに接続します。

この違いは、監査スケジュールやコミュニケーションにも影響します。

会社法監査では、会計監査人の監査報告、監査役等の監査報告、取締役会承認、株主総会関連手続との整合が重要になります。一方、金商法監査では、有価証券報告書、内部統制報告書、確認書、EDINET提出、KAM、開示全体との整合が重要になります。

実務上は、同じ会社の同じ年度決算を対象としていても、「会社法監査でどこまで確認したか」と「金商法監査でどこまで説明できるか」は同一ではありません。対象書類、開示範囲、提出時期、利用者、監査報告書の文脈が異なるためです。

したがって、会社法監査を軽く見ることも、金商法監査を単なる追加開示対応と見ることも適切ではありません。会社法監査は、監査役等との連携、計算書類の信頼性、会社機関の責任遂行という意味で、財務報告ガバナンスの重要な構成要素です。

内部統制監査は、財務諸表監査と切り離された別作業ではない

内部統制監査は、財務報告に係る内部統制報告制度の中に位置づけられます。

日本の内部統制報告制度は、金融商品取引法に基づき、上場会社を対象に、財務報告に係る内部統制について経営者が評価し、公認会計士等が監査する制度として導入されました。2023年4月には、財務報告に係る内部統制の評価及び監査の基準並びに実施基準の改訂に関する意見書が公表されています。
出典:金融庁・企業会計審議会|財務報告に係る内部統制の評価及び監査の基準並びに財務報告に係る内部統制の評価及び監査に関する実施基準の改訂について(意見書)

内部統制監査を理解するうえで誤解しやすいのは、「内部統制が有効なら財務諸表監査は簡単になる」「内部統制監査はJ-SOXチェックリストを消化する作業である」という見方です。

内部統制監査は、財務諸表監査と密接に関係します。

2023年改訂では、監査人が実効的な内部統制監査を実施するために、財務諸表監査の実施過程で入手している監査証拠の活用や、経営者との適切な協議を行うことが重要であるとされています。また、監査人が財務諸表監査の過程で、経営者による内部統制評価の範囲外から内部統制の不備を識別した場合には、内部統制報告制度における評価範囲及び評価への影響を十分に考慮し、必要に応じて経営者と協議することが適切とされています。
出典:金融庁・企業会計審議会|財務報告に係る内部統制の評価及び監査の基準並びに財務報告に係る内部統制の評価及び監査に関する実施基準の改訂について(意見書)

この点は、監査実務上きわめて重要です。

財務諸表監査で収益認識に高い不正リスクを識別した場合、そのリスクは販売プロセス、承認統制、IT統制、決算財務報告プロセスの評価に影響し得ます。会計上の見積りに重要な経営者判断が含まれる場合には、見積り資料の作成・レビュー・承認・更新に関する内部統制の実効性が問われます。開示の誤りや訂正が生じた場合には、決算・開示プロセスの統制不備、開示統制、内部統制報告書への影響を検討しなければなりません。

2023年改訂では、内部統制の目的の一つである「財務報告の信頼性」が「報告の信頼性」とされ、非財務情報を含む組織内外への報告の信頼性にも視野が広げられました。ただし、金融商品取引法上の内部統制報告制度は、あくまで財務報告の信頼性の確保が目的であることも強調されています。
出典:金融庁・企業会計審議会|財務報告に係る内部統制の評価及び監査の基準並びに財務報告に係る内部統制の評価及び監査に関する実施基準の改訂について(意見書)

したがって、内部統制監査は「統制があるかどうか」だけを確認するものではありません。財務報告リスクに対して、その統制が設計上有効か、運用上有効か、例外事項がある場合に虚偽表示リスクへどう影響するか、そして財務諸表監査の手続をどう変えるか。そこまでを考える必要があります。

三つの監査は、対象・利用者・判断軸が異なる

金商法監査、会社法監査、内部統制監査は、次のように整理できます。

区分主な制度目的主な対象主な利用者・関係者監査判断上の焦点
金商法監査投資者保護、資本市場の公正性、企業内容等の開示の信頼性有価証券報告書等に含まれる財務計算に関する書類投資家、資本市場、規制当局、会社関係者重要な虚偽表示がないことについて合理的保証を得たか
会社法監査会社機関の適正な運営、株主・債権者保護、計算書類の信頼性計算書類、附属明細書、事業報告等株主、取締役会、監査役等、債権者、会社関係者会社法上の計算書類監査と機関間の責任分担が適切か
内部統制監査財務報告に係る内部統制の有効性に関する報告の信頼性内部統制報告書、経営者評価投資家、会社、監査人、監査役等、規制当局経営者評価の範囲・方法・結論が妥当か

ただし、この表だけで理解を止めてしまうと危険です。実務上、これらの監査は、同じ財務報告プロセスを別々の角度から見ています。

金商法監査は、外部開示としての財務諸表の信頼性を見る。
会社法監査は、会社機関と株主総会プロセスに接続する計算書類の信頼性を見る。
内部統制監査は、その財務報告を生み出す仕組みの有効性を見る。

つまり三つの監査は、対象書類が異なるというだけでなく、財務報告の「結果」「プロセス」「ガバナンス」をそれぞれ支える関係にあるのです。

二重責任の原則を誤ると、監査全体を誤る

法定監査の全体像を理解するうえで、二重責任の原則は出発点になります。

財務諸表を作成し、会計方針を選択し、会計上の見積りを行い、必要な注記を行う責任は経営者にあります。監査人の責任は、経営者が作成した財務諸表について、監査証拠に基づいて意見を表明することです。

この責任分界があいまいになると、監査判断は崩れます。

監査人が会社の会計処理を代わりに作成するような関係になれば、自己監査の問題が生じます。
会社が「監査人が見ているから大丈夫」と考えれば、経営者の財務報告責任が弱くなります。
監査人が会社の説明をそのまま受け入れれば、職業的懐疑心が失われます。
監査役等が監査人任せになれば、会社法上の監査機能が形式化します。

公認会計士法上も、公認会計士は独立した立場において公正かつ誠実に業務を行うことが求められています。
出典:e-Gov法令検索|公認会計士法

そのため、監査人が会社に寄り添う場面があるとしても、それは会社の結論を代替することではありません。必要な会計基準、開示、内部統制、監査証拠を整理し、会社が自ら説明責任を果たせる状態に導くこと。それが、監査人や外部専門家に求められる支援の本質です。

法定監査の全体像は、監査計画の前に整理すべきである

法定監査の位置づけを曖昧にしたまま監査計画に入ると、後工程で手戻りが生じます。

たとえば、会社法監査のスケジュールだけを見て期末監査を組むと、有価証券報告書の注記、KAM、内部統制報告書、経営者確認書、開示全体の整合性への検討が後ろ倒しになることがあります。

逆に、金商法監査の有価証券報告書対応だけに意識が向くと、監査役等への報告、会社法上の監査報告、株主総会関連手続との関係が弱くなることがあります。

また、内部統制監査を別チーム・別作業として扱いすぎると、財務諸表監査で識別したリスクがJ-SOX評価に十分反映されません。その結果、内部統制上の不備が実証手続や監査意見形成にどう影響するかの整理が不十分になります。

監査計画前に整理しておきたいのは、少なくとも次の観点です。

観点確認すべきこと
制度目的金商法監査、会社法監査、内部統制監査のどの文脈で判断しているか
対象書類財務諸表、計算書類、有価証券報告書、内部統制報告書、事業報告等のどれに影響するか
利用者投資家、株主、監査役等、審査担当者、規制当局の誰に説明する必要があるか
責任分界経営者、取締役会、監査役等、会計監査人の責任がどこで分かれるか
監査証拠どの証拠に基づいて、どの程度まで判断できるか
内部統制統制に依拠できるか、不備がある場合に財務諸表監査へどう影響するか
開示会計処理、注記、記述情報、KAM、内部統制報告書との整合があるか
報告会社法監査報告、金商法監査報告、内部統制監査報告にどう反映されるか

この整理ができていると、監査調書の書き方も変わってきます。単に「手続を実施した」「差異はなかった」と記録するのではなく、「なぜその制度目的に照らして重要なのか」「どのリスクに対応した手続なのか」「どの証拠によりどの結論に至ったのか」を残すことができます。

金商法監査・会社法監査・内部統制監査を分断しない

法定監査の実務で最も避けるべきなのは、監査を制度別・書類別に分断してしまうことです。

金商法監査は有価証券報告書のため。
会社法監査は株主総会のため。
内部統制監査はJ-SOXのため。

この理解は間違いではありません。ただ、それだけでは不十分です。

実際には、収益認識、棚卸資産、固定資産の減損、税効果、金融商品、退職給付、引当金、関連当事者、後発事象、継続企業の前提といった論点は、会社法計算書類にも、金商法財務諸表にも、内部統制にも、注記にも、KAMにも影響します。

監査上の主要な検討事項であるKAMは、2018年7月に公表された監査基準の改訂により導入され、2021年3月期から、一部を除く金融商品取引法監査が適用される会社について監査報告書への記載が求められています。金融庁は、KAMの記載には、監査人が実施した監査の透明性を向上させ、監査報告書の情報価値を高める意義があるとしています。
出典:金融庁|「監査上の主要な検討事項(KAM)」の実務の定着と浸透に向けた取組みについて

KAMは、監査報告書の末尾で突然決まるものではありません。監査計画、リスク評価、会計上の見積り、監査証拠、監査役等とのコミュニケーション、会社の注記、審査対応の積み上げの結果として現れます。だからこそKAMは、単独の開示項目としてではなく、法定監査全体の説明可能性を高める論点として捉える必要があります。

実務上の判断では「どの制度の問題か」を最初に特定する

法定監査の現場では、同じ事象が複数の制度にまたがります。

会計上の見積りに不確実性がある。
内部統制に不備がある。
過年度の誤謬が判明した。
監査証拠が十分に入手できない。
監査役等から追加説明を求められた。
有価証券報告書の注記が不足している可能性がある。
不正リスクが高まっている。

このような場面では、いきなり結論を出すのではなく、まず「どの制度に影響する問題か」を分けて考える必要があります。

財務諸表の金額又は注記に影響する問題なのか。
会社法計算書類又は事業報告に影響する問題なのか。
有価証券報告書又はその他の開示に影響する問題なのか。
内部統制報告書の評価範囲又は有効性評価に影響する問題なのか。
監査意見、KAM、強調事項、除外事項に影響する問題なのか。
監査役等、審査担当者、規制当局への説明に影響する問題なのか。

この切り分けをしないと、論点が混線します。

会計処理の問題として処理すべきものを、内部統制だけで済ませてしまう。内部統制不備として評価すべきものを、監査差異の有無だけで終わらせてしまう。開示上説明すべき不確実性を、監査調書上の検討だけで閉じてしまう。こうしたズレが、後の審査、レビュー、訂正対応で問題化します。

法定監査の全体像を押さえることが、専門的判断の出発点になる

監査現場では、限られた時間の中で多くの手続を処理しなければなりません。そのため、どうしても「この勘定科目の手続は何をするか」「この調書はどう埋めるか」「このチェックリストはどう回答するか」に意識が向きがちです。

しかし、法定監査の本質は、手続を消化することではありません。

監査人が行っているのは、財務諸表、内部統制、開示、ガバナンスをめぐる複数の制度を前提に、重要な虚偽表示リスクを評価し、必要な監査証拠を入手し、経営者の判断を検討し、監査役等と連携し、最終的に監査意見として説明できる状態にすることです。

金商法監査は、資本市場に対する説明責任を意識する監査です。
会社法監査は、会社機関と株主・債権者に対する説明責任を意識する監査です。
内部統制監査は、財務報告を生み出す仕組みの有効性に関する説明責任を意識する監査です。

三つの監査は、別々の箱ではありません。会社の数字、内部統制、開示、ガバナンスを、異なる制度目的から確認するための複数の視点です。

この全体像を持っているかどうかで、監査計画、重要性判断、リスク評価、監査証拠の評価、監査役等とのコミュニケーション、KAM、監査意見形成の質は大きく変わります。

監査制度の整理で迷ったときは

金商法監査、会社法監査、内部統制監査は、制度上の整理だけでなく、実務上の判断、会社との協議、監査役等への説明、審査対応、開示上の説明可能性に直結します。

特に、会計上の見積り、内部統制不備、過年度訂正、不正リスク、KAM候補、監査報告への影響が絡む場面では、個別基準を確認するだけでは足りません。どの制度に、どのような影響があり、どの証拠に基づいて、誰に対して説明するのか。そこを整理する必要があります。

犬飼公認会計士・税理士事務所では、法定監査、内部統制、財務報告、開示を横断して、論点の整理や実務判断の支援を行っています。監査対応や内部統制評価、開示判断について、社内だけでは整理しきれない論点がある場合は、個別事情を確認したうえで、実務上どのように判断過程を組み立てるべきかをご相談いただけます。

振り返り

論点押さえるべきポイント
法定監査の本質書類のチェックではなく、重要な虚偽表示がないことについて合理的保証を得て意見を表明する専門的判断である
金商法監査投資者保護と資本市場の公正性を支える開示制度上の監査であり、有価証券報告書等の信頼性に関わる
会社法監査会社機関、株主総会、監査役等、計算書類の信頼性と結びつく監査である
内部統制監査財務報告に係る内部統制について、経営者評価の妥当性と財務諸表監査との関係を踏まえて判断する
三つの監査の関係対象書類は異なるが、同じ財務報告プロセスを「結果」「プロセス」「ガバナンス」から見ている
二重責任の原則財務諸表作成責任は経営者にあり、監査人は監査証拠に基づいて意見を表明する
実務上の注意点会計処理、内部統制、開示、監査報告への影響を分断せず、制度横断で整理する必要がある
次に深掘りすべき論点二重責任、合理的保証、重要性、監査リスク、監査計画、監査証拠、監査報告書の意味
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