医療法人の出資持分評価と相続リスク|持分あり医療法人が早めに確認すべきこと

医療法人の承継において、もっとも見えにくいリスクの一つが「出資持分」です。

日々の経営では、どうしても患者数や診療報酬、スタッフ、設備投資、借入返済といった目の前の数字に意識が向きます。ところが持分あり医療法人では、長年にわたって積み上がった利益剰余金や不動産、医療機器、内部留保が、相続の場面で出資持分の評価に反映されることがあります。

そして、その評価額は「法人にあるお金」と「相続人が納める税金」との間にズレを生みます。

法人の中に資産がある。 しかし、相続税を納めるのは相続人個人である。 後継者は医師である。 しかし、相続人には非医師の兄弟姉妹や配偶者もいる。 法人は医療を続けたい。 しかし、出資者や相続人から払戻請求を受ける可能性がある。

この構造を理解しないまま承継を先送りしてしまうと、たとえ医療法人の財務が黒字であっても、相続の場面で資金・家族・法人運営の問題が一気に表面化します。

本稿では、持分あり医療法人の出資持分評価と相続リスクについて、税務計算の細部ではなく、院長・理事長・後継者が経営判断として確認すべき論点を整理していきます。

目次

まず確認すべきは、自院が「持分あり医療法人」かどうか

医療法人には、持分の定めがある医療法人と、持分の定めがない医療法人があります。

持分あり医療法人とは、簡潔にいえば、出資者が退社時や解散時に、定款の定めに基づいて財産的な請求権を持つ医療法人のことです。平成19年4月以降は、医療法人の非営利性を徹底するという観点から、持分あり医療法人の新規設立はできなくなりました。現在残っている持分あり医療法人は、原則として平成19年4月より前から存在する経過措置医療法人にあたります。

厚生労働省の公表資料によれば、令和7年3月31日現在、医療法人総数59,419法人のうち、社団医療法人の持分ありが35,766法人、持分なしが23,268法人とされています。持分なしへの移行は進んでいるものの、持分あり医療法人はなお相当数残っているのが実情です。
出典:厚生労働省|種類別医療法人数の年次推移

ここで注意したいのは、「持分あり医療法人は古い制度だから、放っておいても自然に消えていく」という見方は、実務的とはいえないという点です。

地域に長く根づいた診療所、複数の代にわたって続く医療法人、過去に法人化した一人医師医療法人、親族が出資者として残っている法人。こうしたケースでは、出資持分が現在もなお、相続・承継上の大きな論点になり続けています。

自院が持分ありかどうかは、決算書の純資産欄だけを見て判断できるものではありません。定款、社員名簿、出資者名簿、過去の設立認可資料、さらには出資金の移動履歴まで確認する必要があります。

出資持分は「出資額」そのものではない

出資持分のリスクを小さく見積もってしまう原因の一つは、帳簿上の「出資金」と、相続税評価上の「出資持分の価額」を混同してしまうことにあります。

たとえば、設立時の出資金が数百万円であったとしても、医療法人が長年にわたって利益を積み上げ、内部留保や不動産を保有していれば、相続税評価上の出資持分の価額は、設立時の出資額とは大きく異なってくる可能性があります。

医療法人は、医療法上、剰余金の配当をしてはならないとされています。
出典:e-Gov法令検索|医療法

配当ができないということは、裏を返せば、利益が法人内部に蓄積されやすいということでもあります。もちろん、設備更新や人件費、借入返済、将来投資のために内部留保を持つこと自体は、医療機関が継続していくうえで必要なことです。

問題は、その内部留保が相続の場面で出資持分の評価に影響し、相続人個人の税負担につながり得る、という点にあります。

つまり持分あり医療法人では、法人を堅実に経営してきた結果として、相続税評価額が高くなることがあるのです。これは、経営努力が悪いという意味ではありません。経営努力の成果を、承継に耐えられる形へ整理できていないことこそが問題なのです。

出資持分には「払戻請求」と「相続税評価」の二つのリスクがある

持分あり医療法人の出資持分には、大きく分けて二つのリスクがあります。

一つ目は、出資者が退社した場合などに、定款の定めに基づいて払戻請求が問題になるリスクです。

二つ目は、出資者に相続が発生した場合、出資持分が相続財産として評価され、相続税の対象になるリスクです。

この二つは別の論点ですが、実務の現場では同時に絡み合います。

たとえば、理事長である父が持分の大半を保有していたとしましょう。父の相続が発生すれば、その持分は相続財産になります。後継者である医師の子が持分を承継すれば、相続税負担が生じる可能性があります。一方で、別の相続人が持分を取得すれば、その相続人が将来、払戻しを求めてくる可能性も出てきます。

医療法人の側から見れば、相続税はあくまで相続人個人の税金です。しかし、相続人が納税資金を確保できなければ、持分の払戻しや法人資産の処分、金融機関からの借入、役員退職金の設計といった問題が連動して表面化します。

ここで押さえておきたいのは、出資持分は「相続人の財産」であると同時に、「医療法人の資金繰りリスク」でもあるという点です。

医療法人の出資持分は、一般の非上場株式と同じ感覚で見てはいけない

医療法人の出資持分評価は、相続税・贈与税の実務において、財産評価基本通達194-2に基づき、取引相場のない株式の評価方法に準じて評価する枠組みが採られています。

ただし、医療法人は株式会社ではありません。

医療法人には剰余金配当の禁止があり、上場市場もありません。出資割合に応じて経営権が比例的に動く株式会社とは異なり、社団医療法人では社員の議決権の考え方そのものが、株式会社の株主とは異なります。

国税庁も、医療法人は医療法上、剰余金の配当が禁止されているなど、会社法上の会社とは異なる特色を有するとしたうえで、医療法人の出資を類似業種比準方式で評価する場合の取扱いを示しています。
出典:国税庁|医療法人の出資を類似業種比準方式により評価する場合の比準要素等
出典:国税庁|財産評価基本通達

実務上は、類似業種比準方式や純資産価額方式に加え、医療法人特有の調整、法人規模、利益水準、純資産、土地・建物・医療機器の評価、借入金、退職給付、関係会社取引などを一つひとつ確認しながら、評価を検討していきます。

ここで経営者の方に理解していただきたいのは、評価額とは「税理士が最後に計算するもの」ではなく、日々の経営管理の結果として表れてくるものだ、ということです。

毎年の利益、役員報酬、設備投資、不動産保有、借入返済、MS法人との取引、退職金の準備、遊休資産の有無。これらすべてが、将来の持分評価に影響していきます。

決算書は、税務申告のためだけの資料ではありません。持分あり医療法人においては、将来の相続税評価を説明する資料でもあるのです。

相続税評価額が高い医療法人ほど、承継が難しくなることがある

出資持分の評価額が高くなりやすい医療法人には、いくつかの共通した特徴があります。

長年黒字を続け、内部留保が厚い法人。 不動産を法人で保有している法人。 借入返済が進み、純資産が大きくなっている法人。 役員報酬を抑え、法人内に利益を残してきた法人。 医療機器や内装への投資を行いながら、収益力も維持している法人。 自由診療や在宅医療、分院展開などによって収益力が高まっている法人。

これらは、通常の経営という観点で見れば、決して悪いことではありません。むしろ健全な経営努力の結果といえます。

しかし、相続の場面では、まったく別の見方が必要になります。

法人内部に資金や資産がある一方で、相続税は相続人個人が納めます。医療法人から出資者へ配当することはできません。相続人が納税資金を持っていなければ、後継者が個人で借入をする、役員退職金を設計する、生命保険を活用する、持分の一部移転を検討する、あるいは持分なし医療法人への移行を検討するといった対応が必要になってきます。

出資持分評価額が高い医療法人ほど、承継対策は「税金をどう減らすか」だけでは足りません。

後継者が納税できるか。 法人が資金流出に耐えられるか。 非医師相続人にどう説明するか。 医療法人の運営権を誰が持つか。 患者さんやスタッフ、金融機関に対して、承継後も安定した運営を説明できるか。

ここまで見据えておく必要があります。

非医師相続人がいる場合、問題は税額だけではない

医療法人の相続が実務上難しいのは、後継者が医師である一方で、相続人の全員が医師とは限らないという点です。

たとえば、長男が医師として医療法人を承継する。長女は医師ではなく、法人経営には関与しない。配偶者は生活資金の確保を重視する。このような家族構成は、決して珍しいものではありません。

このとき、医師である後継者に出資持分や経営権を集中させることは、医療の継続という観点からは合理的です。しかし、相続財産の分け方として見れば、他の相続人からは不公平に映る可能性があります。

反対に、法定相続分に近い形で持分を分けてしまうと、医療法人の承継後に、非医師相続人が持分権者として残り、将来の払戻請求や親族間対立の火種になることもあります。

ここで整理すべきは、経営権、財産権、相続分という三つの観点です。

経営権とは、誰が理事長・理事・社員として医療法人を運営していくのか、という問題です。 財産権とは、出資持分、払戻請求、相続財産としての評価をめぐる問題です。 相続分とは、後継者以外の相続人がどの程度の財産を取得するのか、という問題です。

この三つを混同してしまうと、「後継者なのだから全部持つべきだ」「相続人なのだから均等に持つべきだ」といった感情論に流れやすくなります。

医療法人の承継では、医療を続けるための経営権を後継者に安定させつつ、他の相続人には代償金、生命保険、不動産、預貯金、退職金原資などでバランスを取る設計が必要になることがあります。

贈与で持分を移す場合も、評価と資金を見なければならない

相続税を避けるために、生前贈与で出資持分を後継者へ移したいと考えるケースもあります。

この方向性そのものが、常に誤りというわけではありません。ただし、出資持分の贈与には贈与税が関係してきます。

贈与税は、個人から贈与により財産を取得した場合に課されます。暦年課税では、1年間に贈与を受けた財産の価額の合計額から、基礎控除額110万円を差し引いた残額に課税されます。また、一定の要件を満たす場合には、相続時精算課税を選択することもできます。
出典:国税庁|No.4402 贈与税がかかる場合

出資持分の評価額が高い場合、単純な贈与は多額の贈与税につながる可能性があります。相続時精算課税を使う場合でも、将来の相続税計算との関係を見ておかなければなりません。

また、後継者に持分を移せば、それで承継が完了するわけではありません。後継者が理事長として経営できる体制、社員構成、役員構成、金融機関対応、スタッフへの説明、退職金計画、納税資金まで、合わせて考えていく必要があります。

贈与は、単なる税務手続ではありません。医療法人の支配・財産・経営責任を、前倒しで移す行為なのです。

相続税は「評価額があるか」ではなく「納税できるか」で考える

相続税は、被相続人から相続や遺贈によって取得した財産等の価額の合計額が基礎控除額を超える場合に、その超える部分に対して課税されます。基礎控除額は「3,000万円+600万円×法定相続人の数」で計算されます。
出典:国税庁|No.4102 相続税がかかる場合

医療法人の出資持分が相続財産に含まれる場合、相続税の計算では、他の財産と合わせて評価されることになります。

ここで重要なのは、評価額と納税資金はまったく別のものだ、ということです。

出資持分は、現金そのものではありません。上場株式のように、市場で売却してすぐに現金化できるものでもありません。医療法人は非営利性の制約を受けており、出資者へ配当することもできません。

したがって、相続税評価額は高いにもかかわらず、相続人個人には納税資金がない、という状態が現実に起こり得ます。

この場合の納税資金の確保策としては、生命保険、役員退職金、個人資産の売却、金融機関からの借入、持分の分割承継、持分なしへの移行などを、総合的に検討していくことになります。

ただし、役員退職金を過大に設定したり、相続の直前に形式的な対策を行ったりすると、税務上の適正性、法人手続、医療法人の非営利性、資金繰りといった面で、別の問題が生じてきます。

承継対策は、税額だけを見て進めるものではありません。後から税務署、金融機関、後継者、他の相続人に対してきちんと説明できることが、何より重要です。

認定医療法人制度は有力な選択肢だが、早期準備が前提になる

持分あり医療法人の相続・払戻リスクを整理する選択肢として、持分なし医療法人への移行があります。その際に検討されるのが、認定医療法人制度です。

認定医療法人制度では、持分あり医療法人が持分なし医療法人へ移行する計画を作成し、厚生労働大臣の認定を受け、所定の要件を満たして移行することで、相続税・贈与税の納税猶予や免除、医療法人への贈与税非課税などの特例措置が関係してきます。

令和8年度税制改正の概要では、医業継続に係る相続税・贈与税の納税猶予制度等について、適用期限を令和11年12月31日まで延長するとされています。また、厚生労働省の認定申請ページでも、本制度の期限は令和11年12月31日までであり、その期日までに移行計画の認定を受ける必要があると案内されています。
出典:厚生労働省|令和8年度 税制改正の概要(厚生労働省関係)
出典:厚生労働省|持分の定めのない医療法人への移行計画の認定申請について

国税庁は、医療法人の持分についての相続税の納税猶予の特例として、相続人等が医療法人の持分を相続または遺贈により取得し、その医療法人が相続税の申告期限において認定医療法人である場合、一定要件のもとで認定移行計画に記載された移行期限まで納税が猶予され、移行期限までに認定医療法人の持分すべてを放棄した場合などには、届出により免除される制度を示しています。
出典:国税庁|No.4150 医療法人の持分についての相続税の納税猶予の特例

また、認定医療法人の持分を有する人が持分を放棄したことにより、他の持分保有者に贈与税が課される場合にも、一定要件のもとで贈与税の納税猶予・免除の制度があります。
出典:国税庁|No.4440 医療法人の持分に係る経済的利益についての贈与税の納税猶予の特例

ただし、認定医療法人制度を「税負担を軽くできる制度」とだけ理解してしまうのは危険です。

移行計画の作成、社員総会議事録、出資者名簿、直近3会計年度の貸借対照表・損益計算書、運営要件、特別利益供与の有無、遊休財産、役員報酬、社会保険診療収益など、確認すべき事項は多岐にわたります。厚生労働省の申請ページでも、申請書類として移行計画、定款、出資者名簿、社員総会議事録、直近3会計年度の貸借対照表・損益計算書などが示されています。
出典:厚生労働省|持分の定めのない医療法人への移行計画の認定申請について

持分なしへの移行は、単なる相続税対策ではありません。医療法人の非営利性、法人運営、親族間の合意、将来のガバナンスを作り直す作業なのです。

出資持分評価を確認する前に整えるべき資料

出資持分評価を検討するにあたっては、資料が整っていなければ、正しい判断はできません。

まず確認すべきは、定款、設立認可関係書類、出資者名簿、社員名簿、役員名簿、過去の出資移動資料、社員総会・理事会議事録です。

次に、過去3期から5期程度の決算書、税務申告書、勘定科目内訳書、固定資産台帳、借入金一覧、リース契約、退職金規程、役員報酬の決議資料、MS法人や関係者との契約書を確認していきます。

さらに、不動産を保有している場合には、登記事項証明書、固定資産税課税明細書、路線価、賃貸借契約、修繕履歴を確認します。医療機器や内装への投資が大きい法人では、取得時期、帳簿価額、実際の使用状況、更新予定まで確認しておきたいところです。

こうした資料が整っていない医療法人では、出資持分評価だけでなく、承継そのものが不安定になってしまいます。

評価額を知ることは重要です。しかし、評価額だけを単発で計算しても、それは承継対策にはなりません。

大切なのは、評価額が高くなった理由を分解して捉えることです。

利益が積み上がったのか。 不動産評価が影響しているのか。 役員退職金の設計余地があるのか。 借入返済が進んで純資産が増えたのか。 MS法人との取引や関係者取引が整理されているか。 後継者以外の相続人にどう説明するか。

ここまで見て、ようやく対策の方向性が見えてきます。

避けたいのは「評価額を下げること」だけを目的にした対策

持分評価を見た院長が、まず考えがちなのは「評価額を下げる方法はないか」ということです。

その気持ちは自然なものです。相続税負担が重く見えれば、何とかしたいと考えるのは当然のことでしょう。

しかし、評価額を下げることだけを目的にしてしまうと、医療法人の経営そのものを歪めかねません。

たとえば、必要性の薄い設備投資を行う。過大な役員報酬や退職金を検討する。MS法人との取引価格を恣意的に動かす。個人的な支出を法人に寄せる。短期的な利益圧縮を優先し、資金繰りや金融機関からの評価を悪化させる。

こうした対策は、税務調査、医療法人の非営利性、関係事業者との取引、金融機関への説明、後継者の経営安定といった面で、別のリスクを生み出します。

評価額を下げることは、目的ではありません。

目的は、医療法人を次の世代へ安定して引き継ぐことです。

そのためには、持分評価、納税資金、退職金、相続人間の調整、持分なしへの移行、金融機関への説明、法人運営体制を組み合わせて考えていく必要があります。

院長・理事長が早めに確認すべき5つの問い

持分あり医療法人の承継では、少なくとも次の5つの問いを、早い段階で確認しておくべきです。

一つ目は、現在の出資者と出資割合が正確に整理されているか、です。名義だけが残っている親族、すでに亡くなった出資者、過去の相続で整理されていない持分がないかを確認します。

二つ目は、現在の出資持分評価額がおおよそどの程度か、です。正確な評価には専門家による計算が必要ですが、まずは概算でも現状を把握しておくべきです。

三つ目は、相続が発生した場合、誰が持分を取得する想定か、です。後継者が取得するのか、配偶者が取得するのか、それとも非医師相続人にも分散するのか。これによってリスクは大きく変わります。

四つ目は、納税資金をどこから確保するか、です。相続人個人の預金、生命保険、退職金、借入、持分の払戻し、その他資産の売却など、複数の選択肢を検討します。

五つ目は、持分ありのまま承継するのか、それとも持分なしへの移行を検討するのか、です。これは税務だけの問題ではなく、医療法人の将来像、後継者の経営方針、親族間の合意に関わってきます。

この5つの問いに答えられないまま承継を迎えてしまうと、相続が発生した後に、関係者全員が困ることになります。

まとめ|出資持分は、医療法人の「過去の成果」と「将来の制約」を同時に映す

医療法人の出資持分は、単なる税務上の評価対象ではありません。

長年の利益、設備投資、不動産保有、借入返済、法人運営、親族関係、後継者の有無。そのすべてが集約されたものです。

持分あり医療法人では、出資持分の評価額が相続税負担につながり、払戻請求権が法人の資金繰りリスクにつながります。後継者が医師であっても、他の相続人が非医師であれば、経営権と財産権の調整が必要になります。

重要なのは、相続の直前になって慌てて評価額を計算することではありません。

毎年の決算、役員報酬、退職金の準備、資金繰り、社員構成、親族間の合意、定款、議事録を整え、将来の承継に耐えられる医療法人にしておくことです。

出資持分の評価は、いわば医療法人経営の通信簿の一部です。

数字を早めに把握し、後継者や家族と論点を共有し、必要に応じて持分なしへの移行や認定医療法人制度、退職金、遺言、納税資金対策を検討していく。そうすることで、承継の選択肢は確実に広がっていきます。

医療法人の出資持分評価・相続リスクを整理したい方へ

持分あり医療法人の承継では、相続税評価額だけを単発で計算しても、十分な判断材料にはなりません。

現在の出資者、社員構成、定款、過去の議事録、決算書、借入、不動産、役員退職金、後継者、非医師相続人との関係を、一体として確認していく必要があります。

犬飼公認会計士・税理士事務所では、医療法人の出資持分評価、相続税・贈与税、持分なしへの移行、認定医療法人制度、役員退職金、承継前の資料整備を、単なる申告作業としてではなく、医療法人を次の世代へ引き継ぐための経営管理の課題として整理いたします。

自院が持分あり医療法人なのかどうか、現在の持分評価がどの程度なのか、相続が発生した場合に誰がどの負担を負うのか。こうした点が曖昧なままになっている場合は、まず現状を把握するところから始めることをおすすめします。

お問い合わせページより、医療法人の形態、設立時期、出資者の状況、後継者の有無、直近決算の概要をお知らせいただけますと、初回面談で確認すべき論点を整理しやすくなります。

振り返り|医療法人の出資持分評価と相続リスク

論点確認すべきこと見落とした場合のリスク
持分あり医療法人かどうか定款、設立資料、出資者名簿、社員名簿そもそも承継リスクを認識しないまま相続を迎える
出資者と社員の整理出資割合、社員構成、役員構成、過去の退社・相続経営権と財産権が混在し、親族間対立につながる
出資持分評価純資産、利益、不動産、借入、類似業種比準・純資産価額相続税・贈与税の負担を事前に把握できない
払戻請求権定款上の退社・払戻規定、相続人の権利関係法人資金の流出により診療継続や資金繰りが不安定になる
相続税持分評価額、他の相続財産、基礎控除、納税資金評価額はあるが現金がなく、後継者が納税に困る
贈与税生前贈与、相続時精算課税、持分放棄による経済的利益安易な移転により大きな贈与税負担が発生する
非医師相続人兄弟姉妹、配偶者、代償金、遺言、生命保険医療を継ぐ後継者と財産を受ける相続人の利害が衝突する
認定医療法人制度移行計画、認定期限、運営要件、持分放棄、定款変更制度利用に必要な準備が間に合わない
役員退職金適正額、支給時期、法人手続、資金繰り、損金性節税目的に偏り、税務否認や資金不足を招く
承継前資料整備決算書、税務申告書、議事録、契約書、固定資産台帳評価・交渉・相続・M&A時に第三者へ説明できない
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