決算実務の現場では、連結キャッシュ・フロー計算書は、連結損益計算書や連結貸借対照表に比べて「最後に作る表」として扱われがちです。
しかし、上場企業やIPO準備企業、大規模グループの決算において、連結キャッシュ・フロー計算書は、利益、運転資本、投資、資金調達、M&A、在外子会社、リース、非資金取引が一度に表れる領域です。
連結損益計算書の利益は説明できる。連結貸借対照表の残高も合っている。それでも、営業キャッシュ・フロー、投資キャッシュ・フロー、財務キャッシュ・フローだけは説明できない。こうした状況は、決して珍しいものではありません。
特に実務で問題になりやすいのは、次のような場面です。
| 実務でつまずきやすい場面 | 主な論点 |
|---|---|
| 間接法で営業CFを作成している | 非資金損益、投資・財務活動関連損益、運転資本増減の二重調整 |
| 連結子会社を取得・売却した | 取得対価・売却対価と子会社保有現金との差額表示、資産・負債内訳注記 |
| 在外子会社がある | 外貨建CFの換算、現金及び現金同等物に係る換算差額、CTAとの区分 |
| グループ内取引が多い | 内部貸付、配当、債権債務、固定資産売買、未実現利益の消去 |
| リースが多い | 新リース基準下の使用権資産・リース負債、元本返済部分、利息部分、非資金取引注記 |
| DES・債権放棄・株式対価M&Aがある | キャッシュ・フローを伴わない重要な非資金取引の注記 |
| 連結精算表から簡便法で作っている | 原則法と同等の情報が得られるように、連結修正・為替・範囲変動を分解する必要 |
| 表示区分を変更した | 表示方法の変更、比較情報の組替え、注記 |
連結キャッシュ・フロー計算書は、単なる資金繰り表ではありません。日本基準上の財務報告においては、連結グループがどの活動から資金を獲得し、どこへ投資し、どのように資金調達・返済・株主還元を行ったかを、財務諸表利用者に説明するための基本財務情報です。
本稿では、日本基準を前提に、連結キャッシュ・フロー計算書の作成論点を、実務判断、監査対応、開示影響まで含めて整理します。管理会計上の資金繰り管理、銀行提出用の資金繰り表、事業計画上のフリー・キャッシュ・フロー分析も、それぞれに重要な領域です。ただし本稿では、財務報告としての連結キャッシュ・フロー計算書を対象とします。
連結キャッシュ・フロー計算書は、なぜ導入されたのか
日本基準における連結キャッシュ・フロー計算書は、連結情報重視の流れの中で導入されました。
企業会計審議会は、連結財務諸表制度の見直しにおいて、連結ベースのキャッシュ・フロー計算書を導入し、従来の個別ベースの資金収支表を廃止する方向を示しました。財務諸表利用者にとって、企業グループ全体としての資金獲得能力と資金配分を把握する必要性が高まったためです。
出典:企業会計基準委員会|企業会計審議会 連結キャッシュ・フロー計算書等の作成基準
現在の実務では、企業会計基準委員会の移管指針第6号「連結財務諸表等におけるキャッシュ・フロー計算書の作成に関する実務指針」が、実務上の詳細な取扱いを示しています。ここでは、連結キャッシュ・フロー計算書、個別ベースのキャッシュ・フロー計算書、期中のキャッシュ・フロー計算書が対象とされています。
なお、2024年7月にはJICPAの会計制度委員会報告等がASBJへ移管され、キャッシュ・フロー実務指針も移管指針として位置付けられています。
出典:企業会計基準委員会|移管指針第6号 連結財務諸表等におけるキャッシュ・フロー計算書の作成に関する実務指針
また、2025年10月16日には、期中財務諸表に関する会計基準等の公表に伴い、企業会計基準第39号「『連結キャッシュ・フロー計算書等の作成基準』の一部改正(その3)」も公表されています。中間・期中財務諸表におけるキャッシュ・フロー計算書を扱う企業では、年度決算だけでなく、期中開示の適用関係も確認しておく必要があります。
出典:企業会計基準委員会|企業会計基準第37号『期中財務諸表に関する会計基準』等の公表
連結CFの出発点は「資金の範囲」である
連結キャッシュ・フロー計算書の入口は、営業・投資・財務の区分ではありません。最初に決めるべきは、「何を資金として扱うか」です。
作成基準上、キャッシュ・フロー計算書の対象となる資金の範囲は、現金及び現金同等物です。現金には、手許現金と要求払預金に加え、現在の基準では一定の特定の電子決済手段も含まれます。
現金同等物は、容易に換金可能で、かつ価値変動について僅少なリスクしか負わない短期投資をいいます。取得日から満期日または償還日までの期間が3か月以内の定期預金、譲渡性預金、コマーシャル・ペーパー、売戻条件付現先、公社債投資信託などが例示されています。
出典:企業会計基準委員会|移管指針第6号 連結財務諸表等におけるキャッシュ・フロー計算書の作成に関する実務指針
実務上は、ここで次のような判断が生じます。
| 確認項目 | 実務上の判断 |
|---|---|
| 定期預金 | 取得日から満期日まで3か月以内か。担保提供・引出制限がないか |
| 外貨預金 | 現金及び現金同等物に含めるが、換算差額を別掲する必要がある |
| 当座借越 | 当座借越枠を現金同等物と同様に利用している場合、負の現金同等物となることがある |
| MMF・公社債投信等 | 容易な換金可能性と価値変動リスクが僅少か |
| 電子決済手段 | 実務対応報告第45号の適用対象となる特定の電子決済手段か |
| 資金の範囲の変更 | 会計方針の変更として扱われるため、安易に変更できない |
資金の範囲は、キャッシュ・フロー計算書を作成する上で基本となる事項です。毎期継続して適用し、みだりに変更してはならないとされています。あわせて、資金の範囲の変更が会計方針の変更として取り扱われる点にも注意が必要です。
出典:企業会計基準委員会|移管指針第6号 連結財務諸表等におけるキャッシュ・フロー計算書の作成に関する実務指針
連結CFでよくある誤りは、連結貸借対照表上の「現金及び預金」残高と、連結キャッシュ・フロー計算書上の「現金及び現金同等物」を同じものとして扱ってしまうことです。
両者は一致することもあります。しかし一致しない場合には、現金及び現金同等物の期末残高と、連結貸借対照表科目別残高との調整が必要になります。
営業・投資・財務CFの区分は、取引の性格で判断する
キャッシュ・フローは、営業活動、投資活動、財務活動の3区分で表示します。
| 区分 | 基本的な意味 | 典型例 |
|---|---|---|
| 営業活動によるCF | 主たる営業活動および投資・財務活動以外の取引から生じるCF | 売上収入、仕入支出、人件費支出、法人税等支払 |
| 投資活動によるCF | 将来の利益獲得・資金運用のための資産取得・売却等 | 固定資産取得・売却、有価証券取得・売却、貸付・回収、子会社取得・売却 |
| 財務活動によるCF | 資金調達および返済、資本取引、株主還元 | 借入、返済、社債発行・償還、株式発行、自己株式取得、配当支払 |
移管指針では、個々のキャッシュ・フローをどの区分に記載するかについて、原則として、そのキャッシュ・フローに係る取引がいずれの性格をより強く有するか、つまり、どの活動とより強く関連しているかにより判定するとされています。その際には、企業の事業目的や決済条件等の取引慣行も考慮します。
出典:企業会計基準委員会|移管指針第6号 連結財務諸表等におけるキャッシュ・フロー計算書の作成に関する実務指針
ここで重要なのは、表示科目名だけで機械的に判断しないことです。
たとえば、通常の事業会社にとって、貸付金の実行・回収は投資活動に分類されることが一般的です。一方、金融業を営む会社では、貸付そのものが営業活動に該当する場合があります。固定資産の売却収入は通常は投資活動ですが、販売用不動産の売却収入は営業活動に該当し得ます。
したがって、表示区分の判断は、次の順番で整理していきます。
- その取引は、会社の主たる営業活動に該当するか
- 営業活動でない場合、将来の収益獲得・資金運用のための投資活動か
- 投資活動でない場合、資金調達・返済・資本取引としての財務活動か
- 業種特性や取引慣行から、一般的な分類と異なる説明が必要か
- 表示区分を変更する場合、表示方法の変更として比較情報の組替えが必要か
「前年と同じ科目だから同じ区分でよい」という処理は、取引の性質が変わった場合には通用しません。たとえば、余資運用として保有していた有価証券と、事業上の関係維持のために保有する投資有価証券とでは、キャッシュ・フロー区分の判断や説明の粒度が異なることがあります。
直接法と間接法|間接法は「利益から現金への説明表」では足りない
営業活動によるキャッシュ・フローの表示方法には、直接法と間接法があります。
直接法は、営業収入、原材料または商品の仕入による支出等、主要な取引ごとにキャッシュ・フローを総額表示する方法です。
間接法は、税金等調整前当期純利益に、非資金損益項目、営業活動に係る資産・負債の増減、投資活動・財務活動に含まれるキャッシュ・フローに関連して発生した損益項目を加減算して、営業活動によるキャッシュ・フローを表示する方法です。いずれの方法を採用しても、営業活動によるキャッシュ・フローの合計額は一致するとされています。
出典:企業会計基準委員会|移管指針第6号 連結財務諸表等におけるキャッシュ・フロー計算書の作成に関する実務指針
実務では間接法が多く用いられますが、間接法には落とし穴があります。
税金等調整前当期純利益から出発するため、あたかも「利益を現金に直す表」のように見えてしまうのです。しかし、連結CFにおける間接法は、連結損益計算書上の利益と、連結グループ全体の資金増減を橋渡しする精算表です。
間接法の調整は、大きく3層に分けて整理すると誤りにくくなります。
| 調整層 | 代表例 | 実務上の注意点 |
|---|---|---|
| 非資金損益項目 | 減価償却費、のれん償却額、持分法投資損益、引当金繰入、減損損失 | 損益には入っているが、当期の資金増減を伴わない項目を調整する |
| 投資・財務活動関連損益 | 固定資産売却損益、投資有価証券売却損益、子会社株式売却損益 | 損益は営業CFから除き、実際の収入・支出は投資・財務CFへ分類する |
| 営業活動に係る資産・負債の増減 | 売上債権、棚卸資産、仕入債務、前払・未払、契約資産・契約負債 | 範囲変動、為替換算、非資金取引、連結消去を除いた実質的な運転資本増減を把握する |
特に注意しておきたいのは、営業債権の貸倒損失や棚卸資産評価損などです。これらは税金等調整前当期純利益に反映される一方で、営業活動に係る資産・負債の増減にも影響します。
移管指針でも、営業活動に係る資産・負債に関連して発生した非資金損益項目は、税金等調整前当期純利益に加減算する非資金損益項目には含まれないとされています。
出典:企業会計基準委員会|移管指針第6号 連結財務諸表等におけるキャッシュ・フロー計算書の作成に関する実務指針
つまり、間接法では「何を足すか」だけでなく、「どこで既に反映されているか」を確認しなければなりません。連結精算表上で二重に加算していないか、逆に調整漏れがないか。この確認が、監査対応上の重要なポイントになります。
利息・配当金・法人税等の表示区分
利息および配当金の表示区分については、作成基準上、次の2つの方法の選択適用が認められています。ただし、選択した方法は毎期継続して適用しなければなりません。
| 方法 | 受取利息・受取配当金 | 支払利息 | 支払配当金 |
|---|---|---|---|
| 方法1 | 営業活動 | 営業活動 | 財務活動 |
| 方法2 | 投資活動 | 財務活動 | 財務活動 |
利息の受取額と支払額は相殺せず、総額で表示します。
出典:企業会計基準委員会|移管指針第6号 連結財務諸表等におけるキャッシュ・フロー計算書の作成に関する実務指針
法人税等に係るキャッシュ・フローは、営業活動によるキャッシュ・フローの区分に「法人税等の支払額」として一括して記載します。ただし、事業税のうち付加価値割・資本割など、利益に関連する金額を課税標準としていないものは、「法人税等の支払額」に含めてはならないとされています。
出典:企業会計基準委員会|移管指針第6号 連結財務諸表等におけるキャッシュ・フロー計算書の作成に関する実務指針
この区分は、税務上の支払先や納付書の種類だけで決めるものではありません。損益計算書上の法人税等、税効果、未払法人税等、還付法人税等、グループ通算制度下の通算税効果額などと連動させながら、実際のキャッシュ・アウトの性質を確認していく必要があります。
原則法と簡便法|連結CFはどこから作るべきか
連結キャッシュ・フロー計算書の作成方法には、実務上、大きく2つのアプローチがあります。
| 方法 | 内容 | 実務上の特徴 |
|---|---|---|
| 原則法 | 各連結会社の個別キャッシュ・フロー計算書を合算し、連結会社相互間のCFを相殺消去する | 精度が高いが、子会社数が多い場合は事務負担が大きい |
| 簡便法 | 連結損益計算書、連結貸借対照表の期首・期末増減、その他情報から作成する | 実務負担は軽いが、範囲変動・為替・非資金取引の分解が重要 |
移管指針では、原則法が想定されている一方で、簡便的に、連結損益計算書および連結貸借対照表の期首残高と期末残高の増減額の分析、その他の情報から作成することも認められています。ただしその場合も、原則法を採用した場合と同様のキャッシュ・フローに関する情報が得られるよう留意する必要があります。
出典:企業会計基準委員会|移管指針第6号 連結財務諸表等におけるキャッシュ・フロー計算書の作成に関する実務指針
簡便法は、「ざっくり作ってよい方法」ではありません。連結貸借対照表の期首・期末差額には、次のようなキャッシュ・フローではない変動が含まれます。
| 期首・期末差額に含まれるが、CFではないもの | 具体例 |
|---|---|
| 連結範囲の変動 | 子会社取得・売却により取り込まれた資産・負債 |
| 為替換算影響 | 在外子会社の資産・負債の円換算差額 |
| 非資金取引 | リース負債計上、DES、現物出資、株式対価取得 |
| 連結修正 | 未実現利益消去、投資と資本の相殺消去、のれん、非支配株主持分 |
| 表示組替 | 科目再分類、流動・固定振替、契約資産・契約負債の表示変更 |
| 評価・見積り | 減損、評価損、引当金、税効果、退職給付 |
簡便法で作成する場合ほど、差額分析の品質が問われます。単に連結BSの増減額を営業CFの運転資本増減に流し込んでしまうと、子会社取得で増えた売上債権や棚卸資産、為替換算で増減した現預金、リース負債の新規認識などを、実際の営業キャッシュ・フローと誤認する危険があります。
連結会社間キャッシュ・フローの相殺消去
連結キャッシュ・フロー計算書では、連結会社相互間のキャッシュ・フローを相殺消去します。
これは、連結損益計算書で内部売上や内部仕入を消去するのと同じ発想です。グループ内で資金が移動しても、企業集団外部から見れば資金は増減していません。
| 内部取引 | 連結CF上の整理 |
|---|---|
| 親子間売上・仕入 | 営業収入・仕入支出を相殺 |
| 親子間貸付・返済 | 貸付による支出・回収、借入による収入・返済を相殺 |
| 親子間利息 | 利息受取・利息支払を相殺 |
| 親子間配当 | 親会社の配当受取と子会社の配当支払を相殺 |
| 親子間固定資産売買 | 売却収入・取得支出を相殺し、未実現利益や減価償却影響も調整 |
| グループ内債権債務 | 売上債権・仕入債務の増減から内部分を除外 |
内部取引消去で重要なのは、損益とキャッシュ・フローの消去タイミングが必ずしも一致しないことです。
たとえば、親会社が子会社に商品を販売し、期末時点で未回収であれば、連結損益上は内部売上・内部仕入を消去しますが、キャッシュ・フローはまだ発生していません。一方、翌期にその債権債務が決済されると、損益は発生しませんが、グループ内キャッシュ・フローは発生します。連結CFでは、このような内部債権債務の増減を正しく除外する必要があります。
監査対応では、内部取引消去仕訳だけでなく、次の資料をそろえておくことが重要です。
| 資料 | 確認事項 |
|---|---|
| 内部取引明細 | 取引高、決済額、未決済残高 |
| 内部債権債務照合表 | 期首・期末残高、為替換算差額、差異理由 |
| 内部貸付金明細 | 実行、返済、利息、通貨、長短分類 |
| 内部配当明細 | 決議日、支払日、源泉税、受取側・支払側の処理 |
| 内部固定資産売買明細 | 売却価額、帳簿価額、未実現利益、減価償却影響 |
| 連結CF精算表 | 内部取引消去が営業・投資・財務の各区分にどう影響したか |
連結CFは、連結仕訳をそのまま反映すれば作れるものではありません。連結仕訳が損益・BSを整えるための仕訳であるのに対し、連結CFでは「グループ外部との資金増減があったか」を別途確認する必要があります。
子会社取得・売却に伴う連結範囲変動
連結キャッシュ・フロー計算書で、最も説明が難しくなりやすいのが子会社取得・売却です。
移管指針では、当期新たに他の会社の株式等を取得して連結子会社とした場合、取得に伴い支出した現金及び現金同等物から、連結開始時に当該子会社が保有していた現金及び現金同等物を控除した額を、投資活動によるキャッシュ・フローに記載するとされています。
また、連結子会社の持分譲渡により連結から除外した場合には、譲渡により取得した現金及び現金同等物から、連結除外時点の当該子会社の現金及び現金同等物残高を控除した額を、投資活動によるキャッシュ・フローに記載します。
出典:企業会計基準委員会|移管指針第6号 連結財務諸表等におけるキャッシュ・フロー計算書の作成に関する実務指針
整理すると、次のようになります。
| 取引 | 連結CFの考え方 |
|---|---|
| 子会社取得 | 取得対価として支出した現金等 − 取得時に子会社が保有していた現金及び現金同等物 |
| 子会社売却 | 売却により受け取った現金等 − 売却時に子会社が保有していた現金及び現金同等物 |
| 非連結子会社を新規連結 | 連結開始時の現金及び現金同等物を期首残高に加算する形式で独立表示 |
| 連結子会社を非連結化 | 連結除外時の現金及び現金同等物を期首残高から減算する形式で独立表示 |
ここでのポイントは、子会社取得・売却は「株式の取得支出・売却収入」そのものではなく、取得または売却により連結グループ外部へ流出・流入した純額を表示するということです。
たとえば、100億円で子会社株式を取得し、その子会社が取得日時点で30億円の現金及び現金同等物を保有していた場合、連結CF上の投資活動による支出は、原則として70億円です。連結グループとしては、100億円を支出した一方で、30億円の現金を持つ会社を取得したためです。
子会社売却の場合も同様に、売却代金だけを投資CFの収入として表示するわけではありません。売却時に子会社が保有していた現金及び現金同等物は連結グループから外れるため、その分を控除して、純額で表示します。
さらに、株式取得または売却により新たに連結子会社となった会社、または連結子会社でなくなった会社の資産・負債に重要性がある場合には、当該資産・負債の主な内訳を注記する必要があります。営業の譲受け・譲渡についても同様です。
出典:企業会計基準委員会|企業会計審議会 連結キャッシュ・フロー計算書等の作成基準
連結範囲変動を運転資本増減に混ぜない
簡便法で連結CFを作成する場合、連結貸借対照表の期首・期末差額から運転資本増減を算定することがあります。
しかし、当期中に子会社を取得した場合、期末連結貸借対照表には新規子会社の売上債権、棚卸資産、仕入債務などが含まれます。これらは、取得によって連結範囲に入った資産・負債であって、既存グループの営業活動により増減した運転資本ではありません。
したがって、運転資本増減を算定する際には、次のように分解する必要があります。
| 期首・期末差額の構成要素 | 営業CFに含めるか |
|---|---|
| 既存連結会社の営業活動による増減 | 含める |
| 新規連結子会社の取得時点残高 | 含めない |
| 連結除外子会社の除外時点残高 | 含めない |
| 為替換算による増減 | 原則として含めない |
| 非資金取引による増減 | 含めない |
| 表示組替による増減 | 実質に応じて組替調整する |
ここを誤ると、営業活動によるキャッシュ・フローが大きく歪みます。
特に、売上債権や棚卸資産が多い会社を取得した場合、単純な期首・期末差額では、営業CFが大幅に悪化したように見えることがあります。しかし、それは営業活動による資金流出ではなく、連結範囲変動による残高増加です。
監査上は、次のようなブリッジ資料が求められます。
| ブリッジ項目 | 内容 |
|---|---|
| 期首連結残高 | 前期末連結貸借対照表残高 |
| 既存会社増減 | 継続連結会社の当期増減 |
| 新規連結影響 | 取得時点の資産・負債残高 |
| 連結除外影響 | 除外時点の資産・負債残高 |
| 為替換算影響 | 在外子会社の換算差額 |
| 非資金取引 | リース、DES、現物出資等 |
| 期末連結残高 | 当期末連結貸借対照表残高 |
このブリッジが整っていれば、営業CF、投資CF、財務CFのどこに何を表示したかを、後から説明できます。
在外子会社と為替換算|CTAとCF換算差額を混同しない
在外子会社を含む連結CFでは、為替換算の扱いが重要です。
在外子会社における外貨によるキャッシュ・フローは、外貨建取引等会計処理基準における収益・費用の換算方法に準じて換算します。したがって、営業活動、投資活動、財務活動の各キャッシュ・フローは、在外子会社の収益・費用の換算に用いられた為替相場、すなわち期中平均相場または決算時相場のいずれかで円換算します。
一方、現金及び現金同等物の期首残高は前期末レート、期末残高は当期末レートで換算し、その結果生じる円貨差額は「現金及び現金同等物に係る換算差額」に含めて表示します。資本取引に関連するキャッシュ・フローは、発生時の為替相場で円換算します。
出典:企業会計基準委員会|移管指針第6号 連結財務諸表等におけるキャッシュ・フロー計算書の作成に関する実務指針
ここで、次の2つを明確に分けておきます。
| 項目 | 意味 | 表示場所 |
|---|---|---|
| 為替換算調整勘定 | 在外子会社等の財務諸表換算から生じる純資産項目 | 連結貸借対照表・連結包括利益計算書 |
| 現金及び現金同等物に係る換算差額 | 外貨建現金及び現金同等物の円貨換算差額 | 連結キャッシュ・フロー計算書 |
為替換算調整勘定は、在外子会社等の資産・負債、資本、損益を異なるレートで換算することから生じる調整項目です。一方、連結CF上の換算差額は、現金及び現金同等物そのものに係る円貨換算差額です。似ていますが、同じものではありません。
実務上、在外子会社の外貨建個別CFを作成してから円換算する場合には、為替換算に係る調整は比較的明確です。しかし、在外子会社の円換算後財務諸表や連結財務諸表を基礎に連結CFを作成する場合には、為替換算調整勘定の分析を行い、資産・負債の円貨建増減に含まれる為替影響を調整する必要があります。
この調整を行わないと、売上債権、棚卸資産、仕入債務、有形固定資産、借入金などの増減に、実際のキャッシュ・フローではない為替換算影響が混入します。その結果、営業CFや投資CF、財務CFが、為替相場の変動によって過大または過小に表示されてしまいます。
非資金取引は除外するが、重要なら注記する
キャッシュ・フローとは、資金の増加または減少を意味します。したがって、資金の増加または減少を伴わない交換取引等は、キャッシュ・フロー計算書には反映されません。
たとえば、当座預金から普通預金への預け替えのように、現金及び現金同等物相互間の取引も、資金の増加または減少がないため、記載対象にはなりません。
出典:企業会計基準委員会|移管指針第6号 連結財務諸表等におけるキャッシュ・フロー計算書の作成に関する実務指針
一方で、重要な非資金取引は、財務諸表利用者の判断に影響するため、注記の対象になります。
作成基準では、連結キャッシュ・フロー計算書に注記すべき重要な非資金取引として、転換社債の転換、使用権資産の取得、株式の発行による資産の取得または合併、現物出資による株式取得または資産交換などが例示されています。2024年公表のリース基準対応により、従来の「ファイナンス・リースによる資産の取得」という例示は、「使用権資産の取得」に改められています。
出典:企業会計基準委員会|企業会計基準第36号『連結キャッシュ・フロー計算書等の作成基準』の一部改正(その2)
実務で注記検討が必要となる非資金取引には、次のようなものがあります。
| 非資金取引 | 留意点 |
|---|---|
| 使用権資産の取得 | 新リース基準下では注記対象となる範囲が広がる可能性 |
| 転換社債の転換 | 借入・社債償還CFではなく、資本増加と負債減少の非資金取引 |
| DES | 債務の株式化であり、資金移動を伴わない財務構造変更 |
| 株式対価M&A | 現金支出を伴わない企業結合・事業取得 |
| 現物出資 | 資産取得と株式発行が同時に発生するが、資金移動はない |
| 債権放棄 | 連結グループ内では消去される場合があるが、提出会社単体では注記論点となることがある |
| 固定資産の割賦取得 | 取得時に全額資金支出がない場合、支払スケジュールとの整合が必要 |
非資金取引を連結CFに含めないことは、キャッシュ・フロー計算書の目的に整合します。ただし、翌期以降のキャッシュ・フローに長期的な影響を与える取引については、キャッシュ・フロー計算書との関連を明確にした上で、財務諸表の他の箇所に開示することも含めて検討します。
出典:企業会計基準委員会|移管指針第6号 連結財務諸表等におけるキャッシュ・フロー計算書の作成に関する実務指針
新リース基準が連結CFに与える影響
2024年9月13日、ASBJは企業会計基準第34号「リースに関する会計基準」等を公表しました。新リース基準では、借手の会計処理について、使用権資産とリース負債を計上する使用権モデルが採用され、オペレーティング・リースを含むすべてのリースについて資産および負債を計上する方向に改正されています。
出典:企業会計基準委員会|企業会計基準第34号『リースに関する会計基準』等の公表
連結CFでは、次の影響が生じます。
| 影響項目 | 実務上のポイント |
|---|---|
| 使用権資産の取得 | 重要な非資金取引注記の対象として検討する |
| リース負債の返済 | 元本返済部分と利息相当額を区分して表示する |
| 利息相当額 | 採用している支払利息の表示区分との整合を確認する |
| EBITDA・営業CF | 従来営業CFに含まれていた支払リース料の一部が財務CFに移る可能性 |
| 連結精算表 | 使用権資産・リース負債の新規認識を運転資本増減に混入させない |
| 比較情報 | 適用時期・経過措置・表示方法の継続性を確認する |
リース会計基準等の公表に伴い、キャッシュ・フロー実務指針も改正されています。実務上は、支払リース料のうち元本返済部分を財務活動によるキャッシュ・フローとし、利息相当額部分は会社が採用した支払利息の表示区分に従って表示する、という整理が重要になります。
ここで注意しておきたいのは、営業CFの改善を経営成果として過大に説明しないことです。
新リース基準適用後、従来営業活動によるCFに含まれていた支払リース料の一部が財務活動によるCFに分類される場合、営業CFは見かけ上改善する可能性があります。しかし、それは事業の現金創出力が改善したというより、表示区分が変わった影響である場合があります。
経営者説明や投資家説明では、基準適用による表示影響と、実態としてのキャッシュ創出力を分けて説明する必要があります。
投資活動CFは「成長投資」と「資金運用」を分けて見る
投資活動によるキャッシュ・フローには、固定資産取得、無形資産取得、投資有価証券取得、貸付、子会社取得などが含まれます。
この区分では、単に支出額を見るだけでなく、その支出が何を意味するかを整理する必要があります。
| 投資CFの支出 | 説明上の意味 |
|---|---|
| 有形固定資産の取得 | 生産能力・店舗・設備・物流・ITインフラ等への投資 |
| 無形固定資産の取得 | ソフトウェア、ライセンス、顧客関連資産等への投資 |
| 投資有価証券の取得 | 資本提携、政策保有、余資運用 |
| 貸付による支出 | グループ外支援、取引先支援、金融的投資 |
| 子会社取得 | M&A・事業ポートフォリオ変革 |
| 事業譲受 | 事業資産・負債の取得 |
投資CFがマイナスであること自体は、必ずしも悪いことではありません。成長投資を行っている場合には、投資CFのマイナスは将来収益の獲得に向けた資金配分です。
一方で、投資CFのマイナスが、回収可能性の低い貸付、業績不振子会社への資金支援、将来CFを伴わない固定資産取得から生じている場合には、減損、貸倒、債務保証、税効果、継続企業の前提などに波及します。
連結CFは、単に「投資CFがマイナスかプラスか」を見るものではありません。何に投資したのか、その投資が将来CFと整合しているか、減損・税効果・資本政策と矛盾していないか。それらを確認するための入口です。
財務活動CFは資金調達と株主還元の説明に直結する
財務活動によるキャッシュ・フローには、借入、返済、社債発行・償還、株式発行、自己株式取得、配当支払などが含まれます。
| 財務CF項目 | 実務上の確認事項 |
|---|---|
| 借入による収入 | 新規借入か借換えか、短期・長期区分、財務制限条項 |
| 借入金返済 | 約定返済か期限前返済か、資金繰りへの影響 |
| 社債発行・償還 | 発行費用、償還差額、転換条項 |
| 株式発行 | 払込資本、増資目的、発行費用 |
| 自己株式取得 | 資本政策、株主還元、分配可能額 |
| 配当支払 | 親会社株主への配当、非支配株主への配当 |
| リース負債返済 | 新リース基準下の元本返済部分 |
財務CFは、経営者説明や投資家説明に直結します。営業CFがプラスであっても、投資CFと財務CFを併せて見れば、成長投資を借入で賄っているのか、既存借入を返済しているのか、株主還元を強めているのかが見えてきます。
ただし、連結CFでは、グループ内借入・返済は相殺されます。親会社が子会社へ貸し付け、その子会社が設備投資を行った場合、親会社個別では貸付支出、子会社個別では借入収入と設備投資支出が表示されます。しかし連結では内部貸借は消去され、グループ外部への設備投資支出だけが残るのが原則です。
連結CFと税効果・見積りの関係
連結CFは現金収支を示す財務諸表ですが、税効果や会計上の見積りと無関係ではありません。
たとえば、繰延税金資産を計上している会社で営業CFが継続的にマイナスである場合、将来課税所得の見積りや回収可能性の説明と整合しているかが問われます。減損テストで使用する将来キャッシュ・フローと、実績としての営業CFが乖離している場合には、その原因分析が必要です。
| 会計論点 | 連結CFとの接点 |
|---|---|
| 税効果 | 法人税等支払額、将来課税所得、DTA回収可能性 |
| 減損 | 将来CF見積りと実績CFの整合性 |
| 引当金 | 引当計上時は非資金、実際支払時にCF影響 |
| 貸倒 | 貸倒引当金繰入と債権回収実績 |
| 棚卸評価損 | 評価損と在庫処分・販売によるCF |
| 退職給付 | 退職給付費用と掛金・給付支払 |
| 資産除去債務 | 利息費用・減価償却と実際の除去支出 |
| リース | 使用権資産・リース負債と支払CF |
会計上の見積りは、将来CFを前提にすることが多い領域です。連結CFの実績は、その見積りの妥当性を検証するための重要な証拠になります。見積りの説明資料と連結CFが別々に作られていると、監査人から整合性を問われたときに説明が難しくなります。
監査上の争点|連結CFは「最後に合う表」ではなく「原因を説明する表」
監査上、連結CFで争点になりやすいのは、単純な足し算よりも、調整の根拠です。
| 監査上の確認事項 | 説明すべき内容 |
|---|---|
| 資金の範囲 | 現金及び現金同等物の内容、3か月以内判定、担保・制限、電子決済手段 |
| 表示区分 | 営業・投資・財務の分類根拠、業種特性、前年からの継続性 |
| 間接法調整 | 非資金損益、投資・財務関連損益、運転資本増減の二重調整有無 |
| 連結範囲変動 | 新規連結・連結除外による資産・負債増減の除外 |
| 内部取引消去 | グループ内貸付、配当、利息、固定資産売買、未実現利益 |
| 在外子会社 | 外貨建CF換算、現金及び現金同等物に係る換算差額、CTAとの区分 |
| 非資金取引 | 注記対象取引の網羅性、重要性判断 |
| リース | 使用権資産取得、リース負債返済、利息表示区分 |
| 注記 | 資金範囲、子会社取得・売却、重要な非資金取引、表示区分変更 |
監査対応で有効なのは、次のような「連結CF精算表」を作成することです。
| 精算表の構成 | 内容 |
|---|---|
| 連結PL出発点 | 税金等調整前当期純利益 |
| 非資金損益調整 | 減価償却、のれん償却、減損、引当金、持分法損益 |
| 投資・財務関連損益調整 | 固定資産売却損益、有価証券売却損益、子会社売却損益 |
| 運転資本増減 | 売上債権、棚卸資産、仕入債務、契約資産・契約負債 |
| 範囲変動調整 | 新規連結・連結除外影響 |
| 為替換算調整 | 在外子会社の資産・負債増減に含まれる為替影響 |
| 内部取引消去 | 内部貸付、配当、利息、固定資産売買 |
| 非資金取引控除 | リース、DES、現物出資、株式対価取引 |
| 表示区分別集計 | 営業CF、投資CF、財務CF、換算差額 |
| 注記連携 | 資金範囲、子会社取得・売却、非資金取引 |
連結CFは、最後に現金残高と一致すればよい表ではありません。なぜ営業CFが増減したのか、なぜ投資CFが大きく動いたのか、なぜ財務CFがプラスなのか、なぜ利益と現金収支が乖離したのか。それらを説明する表です。
経営者説明・投資家説明での使い方
連結CFは、経営者説明や投資家説明でも重要な役割を担います。
ただし、営業CF、投資CF、財務CFの符号だけで単純に評価するのは危険です。
| 見え方 | あり得る実態 |
|---|---|
| 営業CFがプラス | 本業が資金を生んでいる場合もあれば、仕入債務支払の遅延や在庫圧縮による一時的改善の場合もある |
| 営業CFがマイナス | 業績悪化の場合もあれば、成長に伴う売上債権・在庫増加の場合もある |
| 投資CFがマイナス | 成長投資の場合もあれば、回収可能性に課題のある投資の場合もある |
| 投資CFがプラス | 資産売却による資金化の場合もあれば、投資抑制による将来成長力低下の場合もある |
| 財務CFがプラス | 成長資金調達の場合もあれば、営業CF不足の補填の場合もある |
| 財務CFがマイナス | 借入返済・株主還元の場合もあれば、資金調達余力の低下の場合もある |
実務上は、次のように説明を組み立てると、財務諸表利用者に伝わりやすくなります。
- 当期純利益と営業CFの乖離要因
- 運転資本の増減が一時的か構造的か
- 投資CFの内訳が維持投資か成長投資かM&Aか
- 財務CFが借入・返済・増資・配当・自己株式取得のどれによるものか
- 為替換算差額や連結範囲変動がどの程度影響しているか
- 来期以降のキャッシュ・フローに影響する非資金取引があるか
「利益は出ているが現金が減っている」「営業CFは良いが在庫が急減している」「投資CFが大きくマイナスだが、M&Aによるものか設備投資によるものか分からない」。こうした状況では、連結CFの説明不足が、投資家・金融機関・監査人の懸念につながります。
専門家に相談すべき場面
連結キャッシュ・フロー計算書は、定型的に作成できる期もあります。一方で、次のような期には、専門的な検討を行う必要性が高まります。
| 相談が望ましい場面 | 主な論点 |
|---|---|
| 子会社を取得・売却した | 投資CF、現金及び現金同等物控除、資産・負債内訳注記 |
| 連結範囲が変動した | 期首残高調整、運転資本増減からの除外 |
| 在外子会社がある | 外貨建CF換算、現金及び現金同等物に係る換算差額、CTA分析 |
| グループ内取引が多い | 内部貸付、配当、利息、固定資産売買、未実現利益 |
| 新リース基準対応を進めている | 使用権資産、リース負債、財務CF、非資金取引注記 |
| DES・債権放棄・現物出資がある | 非資金取引注記、連結消去、単体開示 |
| 営業CFと利益が大きく乖離した | 運転資本、見積り、収益認識、貸倒・在庫評価 |
| 減損・税効果・GC論点がある | 将来CF見積りと実績CFの整合性 |
| 表示区分を変更したい | 表示方法の変更、比較情報の組替え、注記 |
| IPO準備で初めて連結CFを作成する | 資金範囲、連結パッケージ、内部統制、監査証拠 |
犬飼公認会計士・税理士事務所では、上場企業・IPO準備企業・大規模グループにおける連結キャッシュ・フロー計算書について、連結精算表の設計、間接法調整、連結範囲変動、在外子会社の為替換算、リース・非資金取引、注記、監査対応資料の整備まで、後から説明できる形で整理する支援を行っています。
連結CFが「最終的に現金残高とは合うが、営業・投資・財務の内訳を説明しにくい」「子会社取得・売却や為替換算の影響が整理できない」「監査人から調整根拠を求められている」といった状況であれば、連結精算表、連結パッケージ、内部取引明細、為替レート表、子会社取得・売却資料、非資金取引明細を整理したうえで、お問い合わせページからご相談ください。
振り返り
| 論点 | 実務上の要点 |
|---|---|
| 連結CFの役割 | 連結グループ全体の資金獲得・投資・資金調達を説明する財務情報 |
| 資金の範囲 | 現金及び現金同等物を対象とし、資金範囲は継続適用する |
| 現金同等物 | 容易に換金可能で、価値変動リスクが僅少な短期投資 |
| 営業CF | 主たる営業活動および投資・財務活動以外の取引によるCF |
| 投資CF | 固定資産、有価証券、貸付、子会社取得・売却など |
| 財務CF | 借入、返済、社債、株式発行、自己株式、配当など |
| 直接法・間接法 | いずれも営業CF合計は一致するが、間接法では二重調整に注意 |
| 間接法調整 | 非資金損益、投資・財務関連損益、運転資本増減を分ける |
| 原則法 | 各社個別CFを合算し、内部CFを相殺消去する |
| 簡便法 | 連結PL・BS増減から作成できるが、原則法と同等の情報が必要 |
| 内部取引消去 | グループ内貸付、配当、利息、固定資産売買を相殺する |
| 子会社取得 | 取得支出額から取得時の子会社保有現金及び現金同等物を控除する |
| 子会社売却 | 売却収入額から売却時の子会社保有現金及び現金同等物を控除する |
| 連結範囲変動 | 取得・売却による資産負債増減を運転資本増減に混ぜない |
| 在外子会社 | 外貨建CFの換算と現金及び現金同等物に係る換算差額を整理する |
| CTAとの区分 | 為替換算調整勘定とCF上の換算差額は同じものではない |
| 非資金取引 | CF計算書から除外するが、重要なものは注記対象となる |
| 新リース基準 | 使用権資産取得、リース負債返済、利息区分、非資金取引注記に注意 |
| 利息・配当金 | 認められた表示方法を選択し、毎期継続適用する |
| 法人税等 | 原則として営業活動によるCFに法人税等の支払額として表示する |
| 監査対応 | 連結CF精算表、範囲変動表、為替影響分析、非資金取引明細を整備する |