評価技法とインプットの選択|IFRS第13号におけるマーケット・インカム・コストアプローチの実務判断

公正価値測定というと、どうしても最終的な評価額に目が向きがちです。しかし、実務で本当に問われるのは、その評価額の背後にある判断のほうです。

その評価額は、どの評価技法から導かれたのか。どのインプットを使ったのか。そのインプットは市場で観察できるものなのか。観察できないのであれば、どのように裏付けたのか。そして、選んだ評価技法とインプットの組合せが、測定対象の実態ときちんと噛み合っているのか。実務では、こうした点が一つひとつ確かめられます。

IFRS第13号は、企業に対して、状況に適合し、かつ十分なデータが利用可能な評価技法を用いることを求めています。あわせて、関連性のある観察可能なインプットを最大限に利用し、観察不能なインプットの利用は最小限にとどめることも要求しています。広く用いられる評価技法としては、マーケット・アプローチ、コスト・アプローチ、インカム・アプローチの3つが示されています。
出典:IFRS Foundation|IFRS 13 Fair Value Measurement

本稿では、前回の「10-2. 公正価値測定のプロセスと市場の決定」で整理した測定対象、市場、取引、取引コスト・輸送コストの判断を前提とします。そのうえで、評価技法とインプットの選択を、どうすれば実務上きちんと説明できる形に整えられるのかを見ていきます。

目次

評価技法は、評価額を作るためではなく、市場参加者の価格付けを再現するために選ぶ

IFRS第13号における評価技法の目的は、あくまで出口価格の見積りにあります。すなわち、測定日における現在の市場状況のもとで、市場参加者間の秩序ある取引において資産を売却する価格、あるいは負債を移転する価格を見積ることです。
出典:IFRS Foundation|IFRS 13 Fair Value Measurement

ですから、評価技法は、企業が望む評価額に近づけるために選ぶものではありません。順序を意識することが大切です。

  1. 測定対象となる資産または負債を特定する
  2. 会計処理単位を確認する
  3. 主要な市場または最も有利な市場を整理する
  4. 市場参加者が価格付けで考慮する前提を把握する
  5. その前提を最も適切に反映できる評価技法を選択する
  6. その評価技法に用いるインプットを選択する
  7. 観察可能なインプットの利用を最大化する
  8. 観察不能なインプットを使用する場合には、利用可能な最善の情報で裏付ける
  9. 算定結果を、会計処理・表示・開示・監査証拠に接続する

公正価値測定の実務では、測定対象、評価前提、市場、評価技法、算定という順で整理していくと、判断の抜け漏れを防ぎやすくなります。

逆に、評価技法だけを先に決めてしまうと、形式のうえでは評価書が存在していても、IFRS第13号上の公正価値測定として説明できない、という事態になりかねません。評価技法の選択は、測定対象と市場参加者の仮定から導かれるべきものだからです。

評価技法に優先順位はないが、インプットには優先順位がある

IFRS第13号は、マーケット・アプローチ、インカム・アプローチ、コスト・アプローチという3つの評価技法を示しています。ただし、評価技法そのものに一律の優先順位を設けているわけではありません。

実務では、ある資産にはマーケット・アプローチが適し、別の資産にはインカム・アプローチが適する、ということがよくあります。特殊な非金融資産では、コスト・アプローチが中心になることもあります。場合によっては、複数の評価技法を併用します。

優先順位が置かれているのは、評価技法ではなく、評価技法に用いられるインプットのほうです。IFRS第13号の公正価値ヒエラルキーは、活発な市場における同一資産または同一負債の無調整の相場価格であるレベル1インプットに最も高い優先順位を置き、観察不能インプットであるレベル3インプットに最も低い優先順位を置いています。
出典:IFRS Foundation|IFRS 13 Fair Value Measurement

この点は、公正価値測定のレビューでとても重要になります。

たとえば、現在価値技法を用いたからといって、それが自動的にレベル3になるわけではありません。使用した割引率、キャッシュ・フロー、信用スプレッド、価格調整といった重要なインプットが観察可能かどうかによって、レベル2にもレベル3にもなり得ます。

評価技法を選ぶ際には、その技法の信頼性だけでなく、そこに用いるインプットの信頼性も検討しなければなりません。評価技法の選択は、方法、算定式、仮定の選択を含む判断です。観察不能インプットを用いる場合には、可能な範囲で最善の証拠によって裏付ける必要があります。

評価技法を選ぶ前に確認すべき前提

評価技法を選ぶ前に、少なくとも次の前提を整理しておきたいところです。

第一に、測定対象です。金融資産か、金融負債か、非金融資産か、資本性金融商品か、あるいは企業結合で取得した識別可能資産か。これによって、適切な評価技法は変わってきます。

第二に、会計処理単位です。個別資産として評価するのか、資産グループとして評価するのか、それともポートフォリオ単位で測定する例外を使うのかを確認します。

第三に、市場です。活発な市場に同一資産・負債の相場価格があるのか、類似資産・負債の市場情報しかないのか、あるいは観察可能な市場情報自体が乏しいのか。ここでも評価技法とインプットの選択は変わります。

第四に、測定目的です。公正価値を財政状態計算書で認識するのか、注記で開示するだけなのか、企業結合時の取得日公正価値なのか、減損における処分コスト控除後公正価値なのか。目的次第で、必要な精度や資料化の深度が変わります。

第五に、測定日の情報です。測定日時点の市場状況、測定日時点で市場参加者が入手可能な情報、そして測定日後に発生した新事象。これらを切り分けておく必要があります。

こうした前提整理が不十分なまま評価技法を選んでしまうと、技法そのものは一般的なものであっても、測定対象に対しては適切でない、ということが起こり得ます。

マーケット・アプローチ

マーケット・アプローチは、同一または類似の資産、負債、または資産・負債のグループに関する市場取引から生じる価格その他の関連情報を用いる評価技法です。IFRS第13号の適用指針では、市場倍率やマトリックス・プライシングが例として挙げられています。
出典:IFRS Foundation|IFRS 13 Fair Value Measurement

この技法の強みは、市場参加者の実際の価格付けに近い情報を利用できる点にあります。活発な市場における同一資産または同一負債の相場価格がある場合、その価格は通常、公正価値の最も信頼性の高い証拠になります。

もっとも、マーケット・アプローチは、類似取引や類似会社の倍率をそのまま当てはめれば済むというものではありません。

実務では、次のような点を検討することになります。

  • 比較対象は本当に類似しているか
  • 取引時点は測定日に近いか
  • 市場環境は測定日時点と整合しているか
  • 取引は秩序ある取引か
  • 類似会社の事業内容、収益性、成長性、リスク、資本構成は比較可能か
  • 適用する倍率の範囲の中で、どの水準を選ぶべきか
  • 支配プレミアムや非支配持分ディスカウントを反映すべきか
  • 流動性の欠如をどのように反映すべきか
  • 会計処理単位と評価単位が整合しているか
  • 観察可能な市場情報をどこまで補正しているか

マーケット・アプローチでは、比較対象を選ぶ段階と、そこから得られた価格または倍率を測定対象へ適用する段階の、両方で判断が入ります。

とりわけ、類似会社倍率を用いる場合には、倍率の範囲からどの倍率を採用するかが重要です。IFRS第13号も、マーケット・アプローチと整合する評価技法では市場倍率を用いることがあり、倍率の範囲の中で適切な倍率を選ぶには、定性的・定量的要因を考慮した判断が必要であるとしています。
出典:IFRS Foundation|IFRS 13 Fair Value Measurement

監査対応の場面では、単に「類似会社平均倍率を使用した」と述べるだけでは足りません。なぜその比較対象が適切なのか、なぜその倍率を採用したのか、なぜその調整を行ったのか、そしてなぜその調整を行わなかったのか。ここまで説明できる状態にしておく必要があります。

マーケット・アプローチで注意すべき調整

マーケット・アプローチでは、市場価格や市場倍率をそのまま使える場合もあれば、測定対象の特性に合わせて調整が必要な場合もあります。

ここで気をつけたいのは、すべての調整が許容されるわけではない、という点です。

IFRS第13号は、市場参加者が資産または負債を価格付けする際に考慮する特性と整合するインプットを選択することを求めています。支配プレミアムや非支配持分ディスカウントのように、資産または負債の特性を反映する調整が必要になる場合はあります。一方で、会計処理単位と整合しないプレミアムやディスカウントを、公正価値測定に含めることはできません。
出典:IFRS Foundation|IFRS 13 Fair Value Measurement

たとえば、非上場株式を評価する際に、類似上場会社の倍率を用いることはあります。ただ、上場会社と非上場会社とでは、流動性、規模、成長性、事業リスク、情報の透明性、支配の有無などが異なります。そのため、調整の要否を検討する必要があります。

また、大量保有による市場消化可能性の問題、いわゆるブロッケージ要因をどう扱うかについては、会計処理単位との関係を慎重に確認しなければなりません。市場で観察される相場価格がある場合に、企業固有の保有数量だけを理由に安易に調整してしまうと、IFRS第13号の枠組みと整合しなくなる可能性があります。

マーケット・アプローチの実務で問われるのは、調整を行うこと自体ではありません。その調整が市場参加者の仮定に基づいているか、測定対象の特性に基づいているか、会計処理単位と整合しているか。これを示せるかどうかが要点です。

インカム・アプローチ

インカム・アプローチは、将来キャッシュ・フロー、収益、費用といった将来金額を、現在価値に変換する評価技法です。IFRS第13号では、現在価値技法、オプション価格モデル、複数期間超過収益法などが例として示されています。
出典:IFRS Foundation|IFRS 13 Fair Value Measurement

この技法は、観察可能な市場価格がない場面、すなわち将来キャッシュ・フローを基礎に価値を測定する場面で多く用いられます。

たとえば、次のような領域で論点になります。

  • 非上場株式
  • 条件付対価
  • デリバティブ
  • 貸付金や債券の公正価値
  • 企業結合で取得した無形資産
  • 顧客関連資産、技術資産、商標権
  • 投資不動産
  • 減損における処分コスト控除後公正価値
  • 資産除去債務などの負債の公正価値測定

インカム・アプローチでは、将来キャッシュ・フローの見積りと割引率の設定が、中心的な論点になります。

ここで押さえておきたいのは、IFRS第13号上のインカム・アプローチは、企業固有の事業計画をそのまま現在価値に割り引くものではない、という点です。将来金額に関する現在の市場の期待を反映する必要があります。

現在価値技法で整理すべき要素

現在価値技法では、将来金額を現在価値へと変換します。

IFRS第13号は、現在価値技法による公正価値測定において、将来キャッシュ・フローの見積り、キャッシュ・フローの金額および時期の不確実性、貨幣の時間価値、リスクプレミアム、その他市場参加者が考慮する要因を反映することを示しています。負債については、不履行リスクの反映も求められます。
出典:IFRS Foundation|IFRS 13 Fair Value Measurement

実務では、現在価値技法において次の項目を整理していきます。

  • 将来キャッシュ・フローの基礎となる事業計画
  • 市場参加者が使用するであろうキャッシュ・フローか
  • 契約上のキャッシュ・フローか、期待キャッシュ・フローか
  • 将来キャッシュ・フローの確率加重を行っているか
  • 成長率、解約率、更新率、稼働率、価格上昇率などの主要仮定
  • 税前・税後のキャッシュ・フローと割引率の整合性
  • 名目キャッシュ・フローと実質キャッシュ・フローの整合性
  • 通貨と割引率の整合性
  • 信用リスク、不履行リスク、流動性リスクの反映
  • リスクをキャッシュ・フローに反映したのか、割引率に反映したのか
  • 二重計上や漏れがないか
  • 測定日時点の市場データで裏付けているか

とりわけ重要なのが、キャッシュ・フローと割引率の整合性です。

IFRS第13号は、現在価値技法において、キャッシュ・フローと割引率は、市場参加者が価格付けに用いる仮定を反映し、測定対象に帰属する要因のみを考慮すべきものとしています。そして、リスク要因の効果を二重計上したり除外したりしないよう、整合的に設定する必要があるとしています。
出典:IFRS Foundation|IFRS 13 Fair Value Measurement

たとえば、将来キャッシュ・フローをすでに確率加重して信用リスクを反映しているのに、割引率にも同じ信用リスクを過大に織り込めば、リスクの二重計上になります。反対に、キャッシュ・フローにも割引率にも、市場参加者が要求するリスクプレミアムが反映されていなければ、公正価値を過大に見積ってしまう可能性があります。

割引率は「会社の感覚」で置かない

インカム・アプローチで、監査上の検討が最も深くなりやすいのが割引率です。

割引率は、評価対象のリスク、キャッシュ・フローの性質、通貨、期間、税前・税後、資本構成、信用リスク、そして市場参加者の期待と、整合していなければなりません。

実務では、次のような説明が求められます。

  • 割引率の出所
  • リスクフリーレートの基準日
  • 使用した市場データ
  • 信用スプレッド
  • 株式リスクプレミアム
  • サイズリスクプレミアム
  • 負債コスト
  • 資本構成
  • ベータ
  • 国別リスク
  • 流動性リスク
  • 評価対象固有リスク
  • キャッシュ・フローに反映済みのリスクとの重複の有無

割引率は、評価専門家のモデルに入力された一つの数値のように見えます。しかし実務では、その背後にある構成要素を分解し、どの要素が市場データに基づくもので、どの要素が判断を伴う調整なのかを整理しておく必要があります。

会計上の見積りは、経営者の仮定や見積りの不確実性によって、財務諸表に大きな影響を与えることがあります。そのため、監査上も詳細な説明を求められやすい領域です。

コスト・アプローチ

コスト・アプローチは、資産の用役能力を現在再調達するために必要な金額を反映する評価技法です。IFRS第13号は、この技法について、現在再調達原価とも呼ばれる考え方を示し、物理的劣化、機能的陳腐化、経済的陳腐化を含む陳腐化を考慮することを示しています。
出典:IFRS Foundation|IFRS 13 Fair Value Measurement

コスト・アプローチは、次のような資産で検討されやすい技法です。

  • 特殊な有形固定資産
  • 代替可能な用役能力を有する設備
  • 専用設備
  • 市場取引が少ない動産
  • 他の資産と組み合わせて使用される資産
  • 一部の無形資産または技術関連資産
  • 再調達を基礎に価値を把握することが合理的な資産

コスト・アプローチで重要なのは、「取得原価」ではなく「現在の市場参加者が同等の用役能力を取得または構築するために必要な金額」を考える、という点です。

したがって、過去の取得原価に物価指数を乗じるだけでは、不十分な場合があります。資産の現在の状態、使用可能性、技術的陳腐化、経済的陳腐化、設置状態、所在地、稼働能力、保守状況、代替資産の入手可能性まで、あわせて考慮する必要があります。

有形固定資産の取得原価や費用配分の考え方と、公正価値測定上の現在再調達原価とでは、そもそも目的が異なります。有形固定資産は長期使用を目的に保有され、取得原価が耐用年数にわたって費用配分される資産として整理されます。これに対して公正価値測定では、市場参加者が同等の用役能力をどう価格付けするかを考えることになります。

コスト・アプローチで陳腐化をどう考えるか

コスト・アプローチでは、再調達原価を算定するだけでは終わりません。陳腐化をどう反映するかが、同じくらい重要になります。

陳腐化には、少なくとも次の3つがあります。

  • 物理的劣化
  • 機能的陳腐化
  • 経済的陳腐化

物理的劣化は、使用や経年による劣化です。設備の摩耗、老朽化、修繕状況などが論点になります。

機能的陳腐化は、技術進歩や設計上の旧式化により、同じ用役能力をより効率的に提供できる代替資産が存在するような場合に問題になります。

経済的陳腐化は、外部環境の変化によって、その資産の用役能力から得られる価値が低下している場合に問題になります。需要減少、規制変更、市場価格の低下、過剰設備、稼働率低下などが、典型的な論点です。

コスト・アプローチでよく見られる誤りは、物理的劣化だけを反映し、機能的陳腐化や経済的陳腐化の検討が十分でない、というものです。

特に、特殊設備や製造設備では注意が必要です。帳簿上は稼働可能であっても、市場参加者がその用役能力にどれだけの価値を見出すかは、別の問題だからです。公正価値測定で問われるのは、企業が引き続き使用する予定であることではなく、市場参加者がどのような前提で価格付けするか、という視点です。

複数の評価技法を使う場合

IFRS第13号は、単一の評価技法が適切な場合もあれば、複数の評価技法が適切な場合もあるとしています。複数の技法を用いるときは、それぞれの評価結果が示す価値の範囲の合理性を検討したうえで、その状況において公正価値を最もよく表す1点を決定します。
出典:IFRS Foundation|IFRS 13 Fair Value Measurement

複数の評価技法が用いられる場面としては、たとえば次のようなものがあります。

  • 非上場株式の評価でマーケット・アプローチとインカム・アプローチを併用する場合
  • 企業結合で取得した無形資産について複数の手法を検討する場合
  • 市場価格が低下し、市場活動が著しく低下している場合
  • 観察可能な取引価格があるが、測定対象との比較可能性に限界がある場合
  • 複合金融商品で構成要素ごとに異なる評価技法を用いる場合
  • 減損における処分コスト控除後公正価値で複数の市場情報を検討する場合

複数の評価技法を使う場合、単純平均を取れば足りるというわけではありません。

どの技法がより関連性の高いインプットを使っているか。どの技法が測定対象の特性をより適切に反映しているか。どの技法のインプットがより観察可能か。どの技法の結果が市場参加者の仮定に近いか。こうした点を検討する必要があります。

複数の評価技法を用いる場合には、各技法の適切性と、重要なインプットの観察可能性を踏まえたうえで、評価結果の範囲の中から公正価値を最もよく表す金額を選ぶことになります。

インプットの選択は、評価技法以上に重要である

評価技法が適切であっても、インプットが不適切であれば、公正価値測定は信頼できるものになりません。

IFRS第13号は、インプットを、市場参加者が資産または負債を価格付けする際に用いる仮定と定義しています。インプットには、価格モデルなどの評価技法に内在するリスクや、評価技法へのインプットに内在するリスクも含まれます。
出典:IFRS Foundation|IFRS 13 Fair Value Measurement

インプットには、観察可能インプットと観察不能インプットがあります。

観察可能インプットは、実際の事象または取引に関する市場データ、たとえば公開情報などに基づき、市場参加者が価格付けに用いる仮定を反映するインプットです。

観察不能インプットは、市場データが入手できない場合に、市場参加者が価格付けに用いるであろう仮定について、利用可能な最善の情報に基づいて作成されるインプットです。

評価技法を選ぶ際には、その技法が理論的に優れているかどうかだけでなく、そこに入力できる信頼性の高いインプットが存在するかどうかも、あわせて確認する必要があります。

観察可能インプットを最大限利用するとはどういうことか

観察可能インプットを最大限利用するとは、市場データを少しでも使えばよい、という意味ではありません。

実務では、次のような検討が必要になります。

  • 同一資産または同一負債の活発な市場価格があるか
  • 類似資産または類似負債の取引価格があるか
  • 取引所市場、ディーラー市場、ブローカー市場、相対市場で価格情報があるか
  • 価格情報は測定日時点に近いか
  • 価格情報は秩序ある取引を反映しているか
  • 価格情報は実際の取引価格か、気配値か、拘束力のない参考価格か
  • 価格提供者の評価技法とインプットを確認できるか
  • 市場データをどのように補正したか
  • 補正後のインプットがなお観察可能といえるか

IFRS第13号は、インプットが観察可能となり得る市場の例として、取引所市場、ディーラー市場、ブローカー市場、相対市場を挙げています。
出典:IFRS Foundation|IFRS 13 Fair Value Measurement

第三者価格を利用する場合にも、注意が必要です。価格ベンダーやブローカーから価格を入手しているとき、その価格がどのインプットに基づいて算定されているかを確認できなければ、レベル分類や評価技法の説明が弱くなってしまいます。

IFRICのアジェンダ決定でも、第三者価格に基づく公正価値測定のヒエラルキー分類は、第三者が価格を導くために使用したインプットの評価に依存するとされています。すなわち、評価手法そのものではなく、インプットが優先されるという整理です。
出典:IFRS Foundation|IFRS 13 Fair Value Measurement

観察不能インプットを使う場合に必要な説明

観察不能インプットを使うこと自体が問題なのではありません。

観察可能な市場情報が存在しない資産や負債では、観察不能インプットを使わざるを得ない場面があります。非上場株式、特殊な無形資産、条件付対価、長期のデリバティブ、特殊な非金融資産などでは、レベル3インプットが重要になることがあります。

問題になるのは、観察不能インプットを企業固有の都合で置いてしまうことです。

観察不能インプットを使う場合には、次の観点を整理しておく必要があります。

  • 市場データが入手できない理由
  • 利用可能な市場情報をどこまで探索したか
  • 企業内部情報を使う場合、市場参加者の仮定へどのように調整したか
  • 過去実績との整合性
  • 外部経済指標との整合性
  • 類似会社、類似取引、業界データとの整合性
  • 経営者見積りの合理性
  • 感応度分析
  • 過去の見積りと実績の乖離分析
  • 監査人に提示できる外部証拠
  • 評価専門家の関与範囲

観察不能インプットを使う場合でも、企業は利用可能な最善の情報を使い、市場参加者が価格付けに用いる仮定を反映しなければなりません。
出典:IFRS Foundation|IFRS 13 Fair Value Measurement

ですから、内部事業計画を使用する場合でも、そのまま持ち込むのではなく、いくつかの点を確認します。市場参加者が同じ計画を前提にするか。成長率や利益率は市場水準と比較して合理的か。企業固有のシナジーが過度に含まれていないか。こうした確認が欠かせません。

ビッド価格・アスク価格・仲値の扱い

評価技法へのインプットとして、ビッド価格とアスク価格が存在する場合があります。

IFRS第13号は、公正価値で測定される資産または負債にビッド価格とアスク価格がある場合、そのスプレッドの中で、状況において公正価値を最もよく表す価格を使用するとしています。資産ポジションにビッド価格、負債ポジションにアスク価格を用いることは許容されますが、必須ではありません。市場参加者が用いる実務上の便法として、仲値その他の価格付け慣行を使うことも妨げられていません。
出典:IFRS Foundation|IFRS 13 Fair Value Measurement

ここで重要なのは、ビッド・アスク・仲値の選択が、形式論ではないという点です。あくまで測定対象と市場実務に基づく判断になります。

たとえば、金融商品をポートフォリオで管理している場合には、正味エクスポージャーに対してどの価格を使用するかが論点になります。デリバティブ、債券、店頭取引の商品では、価格提供者ごとにビッド・アスク・ミッドの取扱いが異なることもあります。

監査対応の場面では、次の点を整理しておく必要があります。

  • ビッド価格、アスク価格、仲値のうち何を使用したか
  • その価格付け慣行は市場参加者が使用するものか
  • 資産ポジションと負債ポジションで一貫しているか
  • ポートフォリオ単位での測定と表示単位の関係
  • 前期からの方針変更の有無
  • 市場環境変化により価格付け慣行を変更すべきか

価格が取得できていることと、その価格が公正価値を最もよく表していることとは、同じではありません。

キャリブレーションの意味

評価技法に観察不能インプットを用いる場合、キャリブレーションが重要になります。

IFRS第13号は、当初認識時の取引価格が公正価値であり、その後の測定で観察不能インプットを用いる評価技法を使用する場合には、当初認識時に評価技法の結果が取引価格と一致するようキャリブレーションすることを求めています。キャリブレーションは、評価技法が現在の市場状況を反映していることを確保し、評価技法に調整が必要かどうかを判断する助けになります。
出典:IFRS Foundation|IFRS 13 Fair Value Measurement

キャリブレーションは、評価額を取引価格に合わせるための、形式的な調整ではありません。

当初認識時に取引価格が公正価値を表していたのであれば、その時点の市場参加者の価格付けを、評価モデルで再現できるはずです。もし再現できないのであれば、モデルが測定対象の特性を十分に捉えきれていない可能性があります。

その後の測定では、当初認識時のキャリブレーションを出発点として、測定日時点の市場データ、リスク、成長見通し、信用状況、流動性、契約条件の変化を反映していきます。

キャリブレーションを適切に実施しておくと、次の説明がしやすくなります。

  • 当初取引価格と評価モデルの関係
  • モデルが捉えている価値要因
  • 当初認識後に変化した市場要因
  • 観察不能インプットの変動理由
  • 評価額の増減要因
  • 初日の利得または損失の有無
  • 監査上の見積り検討

キャリブレーションは、とりわけ非上場株式、条件付対価、長期デリバティブ、企業結合で取得した無形資産で重要になります。

評価技法は継続適用が原則だが、変更が必要な場合もある

IFRS第13号は、評価技法を継続して適用することを求めています。一方で、変更後の評価技法またはその適用が、その状況において公正価値を同等以上に表す場合には、評価技法またはその適用の変更が適切となります。
出典:IFRS Foundation|IFRS 13 Fair Value Measurement

評価技法の変更が検討される典型的な状況には、次のようなものがあります。

  • 新しい市場が発展した
  • 新しい情報が利用可能になった
  • 従来使用していた情報が利用できなくなった
  • 評価技法が改善された
  • 市場環境が変化した
  • 測定対象のリスク特性が変化した
  • 観察可能なインプットの入手可能性が変化した
  • 複数技法のウェイト付けを変更する必要が生じた

評価技法の変更は、過去の評価が誤っていたことを意味するとは限りません。測定日時点で入手可能な情報や市場状況が変化した結果として、より適切な評価技法へ変更する、ということはあり得ます。

ただし、評価技法の変更は評価額に影響を与えるため、監査上は変更理由の説明が重要になります。変更前後の比較、変更理由、変更による影響、そして変更後の評価技法がより公正価値を表す理由を、整理しておく必要があります。

IFRS第13号では、評価技法またはその適用の変更による修正は、IAS第8号に従い、会計上の見積りの変更として処理されます。ただし、この変更による修正について、IAS第8号の会計上の見積り変更に関する開示までは求められていません。
出典:IFRS Foundation|IFRS 13 Fair Value Measurement

金融商品における評価技法とインプット

金融商品では、マーケット・アプローチとインカム・アプローチが中心になることが多いです。

上場株式や、活発な市場で取引される債券であれば、レベル1インプットである市場価格を用いることが基本になります。活発な市場がない債券では、類似銘柄との関係に基づくマトリックス・プライシング、信用スプレッド、イールドカーブなどが論点になります。

デリバティブでは、現在価値技法、オプション価格モデル、ブラック・ショールズ・マートン・モデル、二項モデルなどが用いられることがあります。ただし、モデル名よりも重要なのは、使用したインプットのほうです。

金利、為替レート、ボラティリティ、信用リスク、流動性、相関、カウンターパーティリスク、自己信用リスク。これらをどのように反映しているかが問われます。

金融商品の実務で特に注意したいのは、評価技法の精緻さが、そのまま公正価値測定の妥当性を保証するわけではない、という点です。どれだけ複雑なモデルであっても、インプットが観察可能でなかったり、市場参加者の仮定と整合していなかったりすれば、公正価値測定としての説明力は弱くなります。

非金融資産における評価技法とインプット

非金融資産では、最有効使用、使用前提、他の資産・負債との組合せが、評価技法に影響します。

IFRS第13号では、非金融資産が他の資産と組み合わせて使用される場合、その使用前提を、市場参加者の仮定、評価技法、または個別資産への配分に反映することがあるとされています。たとえば、無形資産の評価で複数期間超過収益法を用いる場合には、補完資産や関連負債の貢献を評価技法に反映することがあります。
出典:IFRS Foundation|IFRS 13 Fair Value Measurement

非金融資産では、次のような整理が重要になります。

  • 単独で使用される資産か
  • 他の資産と組み合わせて使用される資産か
  • 市場参加者は現在の使用を継続すると考えるか
  • 最有効使用は現在の使用と一致するか
  • 企業固有のシナジーと市場参加者シナジーを切り分けているか
  • 補完資産の貢献を二重計上していないか
  • 資産グループ全体の価値と個別資産の価値を整合させているか

企業結合におけるPPAでは、取得した資産・負債の公正価値評価が行われます。識別可能な無形資産など、被取得企業が貸借対照表に計上していなかった資産・負債も、評価対象となることがあります。

そのため、PPAでは、評価技法の選択が単なる評価実務にとどまりません。のれん、無形資産、償却、減損、税効果、開示へと連鎖していきます。

評価専門家を利用する場合の確認事項

公正価値測定では、評価専門家を利用することがあります。

しかし、評価専門家の評価書を受領しただけでは、IFRS第13号上の検討は完了しません。財務諸表作成者は、その評価が、会計上の測定目的、測定対象、会計処理単位、測定日、主要な市場または最も有利な市場、市場参加者の仮定、評価技法、インプット、開示要求と整合しているかを、自ら確認する必要があります。

評価専門家を利用する場合には、少なくとも次の点を確認します。

  • 評価目的が財務報告目的と一致しているか
  • 評価基準日が測定日と一致しているか
  • 評価対象が会計処理単位と一致しているか
  • IFRS第13号の公正価値定義に基づいているか
  • 市場参加者の観点で評価されているか
  • 企業固有のシナジーが過度に含まれていないか
  • 使用した評価技法の選択理由
  • 使用したインプットの出所
  • 観察可能インプットと観察不能インプットの区分
  • 主要な仮定の感応度
  • 前期評価または当初認識時評価との整合性
  • 評価技法の変更の有無
  • 注記に必要な情報が含まれているか

評価専門家の関与は、経営者の判断責任を代替するものではありません。評価書を会計処理に用いる場合には、その評価を財務報告上の判断として咀嚼し、説明できる形に整えておく必要があります。

評価技法とインプットの選択で陥りやすい誤り

評価技法とインプットの選択では、次のような誤りが実務上起こりやすいものです。

第一に、評価技法を先に決めてしまうことです。測定対象、市場、会計処理単位、市場参加者の仮定を整理する前にDCFや倍率法を選んでしまうと、後から前提の整合性を説明しづらくなります。

第二に、評価技法に優先順位があると誤解することです。IFRS第13号で優先順位があるのは、評価技法ではなくインプットです。評価技法は、状況に応じて選択します。

第三に、観察可能インプットの探索が不十分なことです。市場データがないと結論づける前に、取引所、ディーラー、ブローカー、相対市場、類似取引、類似会社、業界データを確認する必要があります。

第四に、観察不能インプットを経営者の期待値として置いてしまうことです。観察不能インプットであっても、市場参加者が用いる仮定を反映しなければなりません。

第五に、キャッシュ・フローと割引率でリスクを二重計上することです。信用リスク、流動性リスク、事業リスクを、どちらに反映したのかを明確にする必要があります。

第六に、評価技法の変更理由が説明されていないことです。市場環境やデータ入手可能性の変化により変更する場合でも、その変更が公正価値をより適切に表す理由を整理しておく必要があります。

第七に、評価専門家の評価書をそのまま監査資料にしてしまうことです。会計処理単位、測定日、開示要求、監査証拠としての十分性を、別途確認する必要があります。

監査対応上、評価技法とインプットをどう資料化するか

評価技法とインプットに関する監査対応では、評価結果そのものよりも、その結果に至る判断過程が重要になります。

実務では、次のような資料を整備しておくと、監査人との議論が進めやすくなります。

1. 測定対象と会計処理単位の整理

どの資産または負債を、どの個別IFRS基準に基づいて公正価値測定しているのかを明確にします。評価対象と会計処理単位が異なる場合には、その差異と調整方法を説明します。

2. 評価技法の選択理由

マーケット・アプローチ、インカム・アプローチ、コスト・アプローチのうち、どの技法を採用したのか、なぜ他の技法ではないのかを整理します。複数の評価技法を使った場合には、それぞれの評価結果の範囲、ウェイト付け、最終金額の選定理由を説明します。

3. インプット一覧

重要なインプットを一覧化し、それぞれについて次の情報を整理します。

  • インプットの内容
  • 数値
  • 出所
  • 観察可能か観察不能か
  • 市場データとの整合性
  • 前期からの変動理由
  • 評価額への感応度
  • 監査証拠

4. 観察不能インプットの裏付け

観察不能インプットを使う場合には、内部資料だけでなく、外部情報、過去実績、類似取引、専門家見解、感応度分析などによって裏付けます。

5. キャリブレーション

当初取引価格が公正価値を表していた場合には、評価モデルがその当初取引価格を再現できるかを確認します。その後の評価では、当初認識後に何が変化したために評価額が変動したのかを説明します。

6. 評価技法の継続性と変更

前期と同じ評価技法を使っているか、変更がある場合にはなぜ変更したのかを整理します。変更がある場合には、変更前後の差異、変更理由、市場環境の変化、データ入手可能性の変化を説明します。

7. 開示との接続

評価技法、インプット、レベル分類、レベル3の重要な観察不能インプット、感応度、評価プロセスの開示に必要な情報を整理します。

IFRS第13号では、レベル2およびレベル3に区分される公正価値測定について、評価技法とインプットの説明が、開示上の重要な論点になります。
出典:IFRS Foundation|IFRS 13 Fair Value Measurement

評価技法とインプットの選択は、開示の質にも直結する

評価技法とインプットの整理は、監査対応だけでなく、財務諸表利用者への説明にも影響します。

公正価値測定の開示において、利用者は単に評価額を見ているわけではありません。その評価額がどの程度市場データに基づいているのか。どの程度、経営者の見積りや観察不能インプットに依存しているのか。どの仮定が変わると評価額が大きく変動するのか。利用者はこうした点を見ています。

ですから、評価技法とインプットの開示が一般的・抽象的にすぎると、財務諸表利用者にとっての有用性は低くなってしまいます。

たとえば、「DCF法により評価している」とだけ記載しても、利用者は何を判断すればよいのか分かりません。重要なのは、どのキャッシュ・フローを使い、どの割引率を使い、どの成長率や利益率を前提にし、どのインプットが観察不能で、それが評価額にどの程度影響するのか、といった中身です。

IFRS第13号の適用後レビューに関するIASB資料でも、評価技法とインプットの開示は、公正価値測定がどのように導かれたか、仮定の合理性、ストレス時の影響を理解するうえで有用であると整理されています。
出典:IFRS Foundation|AP7B: Background—Detailed analysis of feedback received

まとめ|評価技法とインプットは、結論ではなく説明可能性の中核である

IFRS第13号における公正価値測定では、評価技法を選ぶだけでは十分ではありません。

重要なのは、測定対象、市場、会計処理単位、市場参加者の仮定を踏まえたうえで、状況に適合し、十分なデータが利用可能で、観察可能インプットを最大限利用できる評価技法を選ぶことです。

マーケット・アプローチでは、市場価格や類似取引・類似会社情報を、どのように選び、どのように調整したかが問われます。

インカム・アプローチでは、キャッシュ・フロー、割引率、成長率、リスク、通貨、税前・税後の整合性が問われます。

コスト・アプローチでは、現在再調達原価だけでなく、物理的劣化、機能的陳腐化、経済的陳腐化をどのように反映したかが問われます。

観察不能インプットを使う場合には、企業固有の期待ではなく、市場参加者が価格付けに用いるであろう仮定を、利用可能な最善の情報で裏付ける必要があります。

公正価値測定は、評価額を算定する作業ではありません。財務報告として説明に耐える判断を構築する作業です。

評価技法・インプットの選択でお悩みの場合

公正価値測定では、評価専門家の評価書を受領しても、それをIFRS第13号に基づく財務報告上の判断として説明できる状態に整えるには、別途の検討が必要になることがあります。

特に、非上場株式、条件付対価、デリバティブ、PPA、識別可能無形資産、投資不動産、減損における処分コスト控除後公正価値では、評価技法、インプット、レベル分類、感応度、開示、監査証拠を一体で整理する必要があります。

犬飼公認会計士・税理士事務所では、IFRS第13号に基づく公正価値測定について、評価技法の選択、インプットの整理、評価専門家との連携、監査対応資料の作成、開示論点の整理まで、実務上説明できる形での検討を支援しています。

評価技法やインプットの選択について、監査対応や開示説明にご不安がある場合は、犬飼公認会計士・税理士事務所HPのお問い合わせページよりご相談ください。

本稿の振り返り

論点実務上の整理
評価技法の目的市場参加者間の秩序ある取引における出口価格を見積るために選択する。
評価技法の選択基準状況に適合し、十分なデータが利用可能で、観察可能インプットを最大限利用できる技法を選ぶ。
評価技法の優先順位評価技法自体に一律の優先順位はない。優先順位があるのは評価技法に用いるインプットである。
マーケット・アプローチ同一または類似の資産・負債に関する市場価格、倍率、取引情報を用いる。比較可能性と調整が重要。
インカム・アプローチ将来キャッシュ・フロー等を現在価値に変換する。キャッシュ・フローと割引率の整合性が中核。
コスト・アプローチ同等の用役能力を現在再調達するための金額を基礎にする。物理的・機能的・経済的陳腐化を考慮する。
観察可能インプット市場データに基づくインプット。利用可能な場合は最大限利用する。
観察不能インプット市場データがない場合に用いるが、市場参加者の仮定を利用可能な最善の情報で裏付ける必要がある。
キャリブレーション当初取引価格が公正価値である場合、評価技法が当初取引価格を再現するよう調整し、その後の変化を説明する。
複数技法の利用複数の評価結果の合理的な範囲を検討し、公正価値を最もよく表す1点を選ぶ。
評価技法の変更継続適用が原則だが、新市場、新情報、技法改善、市場環境変化などにより変更が適切となる場合がある。
監査対応評価技法の選択理由、インプットの出所、観察可能性、感応度、変更理由、開示への反映を資料化する。
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